今季限りで現役を引退した元阪神タイガース・藤川球児氏(40)が新年1月からスポーツ報知の野球評論家陣に加わります! このほどスポーツ報知と専属評論家契約を結んだ“火の玉守護神”が、正式就任に先駆けて、きょう27日に行われる第65回有馬記念・G1(中山・芝2500メートル)で予想デビュー。本命は、自身の球歴と重ね合わせたフィエールマン。3連単軸1頭マルチで真っ向勝負します。
藤川球児です。このたびスポーツ報知評論家に就任することになりました。98年ドラフトで阪神に入団してから22年間、野球に心血を注いできましたが、ユニホームを脱いでからも新たな発見の連続です。そのチャレンジの一つとして、精進していきたいと思います。
現役時代はタテジマに袖を通し、打倒巨人でプレーしてきました。ですが、もうそんな意識は全くありません(笑い)。12球団をフラットに見て思ったこと、感じたことを臆することなく伝えたいな、と。米大リーグや高校野球にも興味がありますし、来年は東京五輪が開催されます。様々な競技に知見を広め、活字ならではの形でスポーツの奥深さなどをお届けできるように頑張ります。読者の皆様、よろしくお願いします。
まずは、評論家就任前に有馬記念の予想をさせていただくことになりました。阪神競馬場は何度か行ったことがあって、地元の高知競馬で個人協賛レースもしました。的中馬券でいえば、15年以上前に重賞2勝のローズバドの馬連が印象に残っていますね。ただ、野球以外で勝負運は使いたくなかったので、ほとんど買わないようにしていました。それにリリーフは毎日、試合の準備が必要で予想する時間もなかった(笑い)。
前置きはさておき、プロ野球ならオールスター戦ですから、本命は(13)フィエールマンで“直球勝負”です!
競馬好きの友人にも「球児と似ているよ」と言われました。18年菊花賞と19年天皇賞・春を制して、満を持して挑んだ凱旋門賞で12着の大敗…。直後の有馬記念も4着で、今年の天皇賞・春を1着と再びはい上がっている。僕自身もメジャーに挑戦し、その後に独立リーグ・高知を経て、阪神復帰。「絶対にクローザーに戻る」と不退転の決意で19年に返り咲き、自分との勝負に勝つことができました。凱旋門賞と同じルメール騎手がまた騎乗するのもドラマチック。ぱっと頭に浮かびましたね。
僕と一緒で引退レースの(7)ラッキーライラックは過去を振り返っても、有終Vを飾る馬が多いですし、気になります。いい枠に入った(5)ワールドプレミアも注目。あと買う時はいつも「球児」の名前から(2)(9)(12)を入れるんです。馬券は、取って損にならないように資金配分は考えますが、(2)(12)が絡めば高い配当も望めますから楽しみです。3連単の軸1頭マルチで(13)―(2)(5)(7)(9)(12)の60点です!(元阪神タイガース投手)
◆藤川 球児(ふじかわ・きゅうじ)1980年7月21日、高知市生まれ。40歳。高知商から98年ドラフト1位で阪神に入団。勝利の方程式「JFK」の一角を担ってブレイク。2007年は当時のプロ野球記録の46セーブ。12年オフに米大リーグ・カブスに移籍。レンジャーズを経て、15年6月に四国アイランドリーグplusの高知に入団。同オフに阪神復帰。今季限りで現役を引退し、来年1月から阪神の球団新ポスト「スペシャルアシスタント」に就任する。NPB通算782試合に登板し、60勝38敗243セーブ163ホールド、防御率2・08。MLBでは29試合で1勝1敗2セーブ1ホールド。
◆評論家初仕事は藤浪インタビュー
藤川球児氏の本紙評論家初仕事は阪神・藤浪晋太郎投手(26)との新春対談に決まった。不振から復活の兆しを見せる高卒ドラ1の後輩の本音を引き出し“火の玉トーク”を展開する。来年1月の紙面でご覧ください。また2月のキャンプは精力的に活動予定。自身の経験を生かした鋭い分析、わかりやすい解説を読者の皆さんにお届けします。