【プロキオンS】53歳ベテラン熊沢騎手、タイガーインディで10年ぶり平地重賞制覇だ

縁のある大橋厩舎の馬で久々の平地重賞に挑戦する熊沢
縁のある大橋厩舎の馬で久々の平地重賞に挑戦する熊沢

◆第26回プロキオンS・G3(7月11日・ダート1700メートル、小倉競馬場)

 平地と障害の両G1を含む重賞31勝の大ベテラン・熊沢重文騎手(53)=栗東・フリー=が、第26回プロキオンS・G3(11日、小倉)で、17年小倉記念(クランモンタナ10着)以来、約4年ぶりに平地重賞に騎乗する。相棒は3戦連続のコンビとなる大橋厩舎のタイガーインディ。その2走前は自身、約5年ぶりの平地での勝利だった。

 熊沢(以下、熊)「それは言わないで(笑い)。能力がないとできない芸当。気分よく走らせることができた」

 オープンに昇級した7ハロン戦の前走はスピードに対応できなかったが、2走前(中山・ダート1800メートル)と同じコーナー4つの右回りで、1700メートルへの距離延長なら重賞でも侮れない。

 熊「どれだけ自分のペースで行けるかだね。気分よく運べれば、ハナにはこだわらないよ」

 初めて重賞を勝ったコスモドリーム(88年オークス)を担当していたのが、助手時代の大橋調教師。今回Vなら、11年武蔵野S(ナムラタイタン)以来の平地重賞Vだが、同馬も大橋厩舎だった。

 熊「因縁だね(笑い)。調教師になってからもよく乗せてもらっているし、ありがたいよね。まだまだ恩返ししたい」

 1歳上で、JRA現役最年長の柴田善の活躍も刺激になっている。

 熊「もともとすごい先輩。最近はレースであいさつする程度だけど、励みになるし、僕にとってはずっと目標。まだまだ引退は考えられないね。やっぱり馬に乗るのが楽しいから」

 今週も熟練の技から目が離せない。(玉木 宏征)

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