◆第40回マイルCS・G1(11月19日、京都競馬場・芝1600メートル)
第40回マイルCS・G1は4年ぶりに京都競馬場で行われる。吉村達記者にとっては競馬歴の原点とも言えるレースで、17年のこのレースからG1を9連続で的中させ、“G1の達人”の異名を取ることになった。今秋のG1もエリザベス女王杯まで4戦連続で的中を続ける大阪本紙予想担当が、リピーターが多い秋のマイル王決定戦の考察をつづる。
競馬を毎週チェックするようになったのは大学生だった97年だと、はっきり覚えている。理由はタイキシャトルの強さに魅了されていたから。翌98年にフランスのマイルG1で最高峰のジャックルマロワ賞を勝ち、短距離馬として初めて年度代表馬に輝いた。間違いなく歴史をつくったスーパーホースだ。
尾花栗毛の雄大な馬体と、好位で進めるお手本のようなレース運び。現地に足を運んだ3歳(当時4歳)時のマイルCSは、桜花賞馬キョウエイマーチを楽々とかわし去る姿に震えた。1年後は5馬身差V。単勝1・3倍の支持に応え、当たり前のように先頭でゴールした。
今思うと残念なのは、外国産馬のため当時は国内で出走可能なレースが限られていたこと。現在の規定とレース体系で天皇賞・秋など中距離を走っていたら、どんな競走成績になっていたのか。四半世紀たっても、想像してしまうことがある。
スポーツ報知で競馬担当となって以降だと、マイルCSで思い出深いのはペルシアンナイト。Mデムーロ騎手の“神騎乗”で勝った17年は、翌年の高松宮記念まで続いたG19連続的中(馬連)の最初のレースとなった。10連続を狙った大阪杯は同馬を無印にしてしまい痛恨の相手抜け。リベンジとばかりに18年のマイルCSでは◎を打ち、馬連3220円をゲット。馬券の面でも存分に楽しませてもらった。
秋のマイル王決定戦は前記2頭のようにリピーターが多く発生するレースだ。第1回から6頭が連覇を達成。過去10年で7頭(8度)が自身2度目以上の馬券圏内に入っている。
今年は前年覇者のセリフォスと、過去2年〈3〉〈2〉着のダノンザキッドが出走する。ともに秋初戦のぶっつけ本番で京都コースは初めて。状態面のチェックはもちろん、これまでのレースぶりから舞台適性も慎重に見極める必要がある。(吉村 達)