「目立ちたがり屋」を公言する原優介騎手=美浦・フリー=にとって最高に目立つ1年にすることができるか。昨年は重賞勝利こそならなかったが、ウィルソンテソーロとのコンビでチャンピオンズCと東京大賞典のG1で2度の2着。前者は強烈に追い込み、後者は大胆に逃げの手に出る巧みな騎乗で結果を残し、本人の希望通り、ファンへの認知度を上げた1年になった。
普段から明朗快活なキャラクターで、取材の際なども笑いが起こることの多い好青年だ。22年の阪神JF(ミシシッピテソーロ=5着)で初めてG1騎乗を経験するなど、多大なバックアップを受ける「テソーロ」の冠名で知られる了徳寺健二オーナーに対しては感謝の念は忘れたことはない。「バックアップはしっかりしてもらえていると思うので、あとは僕がしっかり期待に応えるだけです」。穴男のイメージも強い23歳だが、人気馬での勝利も徐々に増えているのは彼の人柄が依頼を呼び、一つずつ信頼を勝ち得ているということだろう。
24年が年男ということもあり、自社YouTube用のインタビューをさせてもらった(スポーツ報知 馬トクちゃんねる=https://www.youtube.com/channel/UCprJb2jM9Jwt8FhGpOkSlmw)。その際に今年の目標を「55勝と重賞2勝、重賞10回騎乗」とこれまで以上に力強く宣言したあたり、今年に懸ける強い思いがにじんでいた。その今年は年始の3日間開催こそ勝ち星がなかったものの、今週は2勝と目標へ向け、上々の滑り出しを見せた。大舞台を先頭で駆け抜け“目立つ”瞬間を楽しみに待ちたい。(中央競馬担当・石行 佑介)