【スプリングS】石橋守調教師が「メイショウ」の素質馬で初クラシック狙う「毛づやもいいし、状態良さそう」

追い切りでメイショウタバルに騎乗する石橋調教師(カメラ・高橋 由二)
追い切りでメイショウタバルに騎乗する石橋調教師(カメラ・高橋 由二)

◆第73回スプリングS・G2(3月17日、中山・芝1800メートル=3着までに優先出走権)

 今週は2つの皐月賞(4月14日、中山)トライアルが行われる。スプリングS・G2(17日、中山=3着まで優先出走権)の注目はメイショウタバル。前走のつばき賞で2勝目を挙げ、石橋守調教師(57)=栗東=が、開業11年目で初めてのクラシック出走を目指す。

 開業11年目で厩舎初の重賞V、初のクラシック参戦へ。メイショウタバルを送り込む石橋調教師は、騎手時代にメイショウサムソンで06年のスプリングSを勝ち、皐月賞、日本ダービーと3連勝でクラシック2冠を飾った。同じ「メイショウ」の素質馬に、トレーナーは「(松本好雄)オーナーと相談して、(優先出走権が3着までの)このレースに決めました。もちろん勝てるようにやってます」と期待を寄せる。

 今回は競馬学校で1年後輩の横山典との初コンビ。石橋師は「『(調教に)乗りましょうか?』と言ってきたけど、あれだけのジョッキーだから。レースも何も指示しないよ」と名手を信頼する。

 近走のルーチン通り調教師自ら1週前追い切りにまたがった。7日の栗東・CWコースで6ハロン83秒6―11秒0。スマートファントム(4歳3勝クラス)を4馬身追走の形から、直線で強めに追われると力強く伸びて1馬身先着した。「この中間は折り合いをつけるように工夫。毛づやもいいし、状態は良さそう」と納得の表情を浮かべる。

 若駒Sは馬場入場後に右前脚ハ行を発症して競走除外になったが、つばき賞で2勝目。押し出されてハナに立ち、3コーナーの前で他馬にまくられたが、直線の入り口で再び先頭へ。抜け出してふらつく面を見せながらも、2着馬が迫るとひと伸びして頭差で押し切った。アクシデント明けの勝利に、指揮官は「勝負どころで3頭の真ん中に入り、苦しい位置取りだったけど、勝ちきって能力は高い。まだまだ完成は先だけど、体質が強くなり、加減なく攻められるようになった」と成長に目を細める。

 かつて石橋厩舎に所属した素質馬、ロンの近親。21年に無傷2連勝で野路菊Sをレコードで勝ったが、右前脚の屈腱炎のため牝馬クラシックには進めなかった。先日、引退、繁殖入りした厩舎の先輩のぶんまで…と、ここで重賞初タイトルをつかんで、大舞台へ名乗りを上げる。(玉木 宏征)

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