◆第91回日本ダービー・G1(5月26日、東京競馬場・芝2400メートル)
第91回日本ダービー(26日、東京)の出走馬と枠順が23日、確定した。3戦無敗馬シックスペンスは6枠12番に決まった。考察の「データ編」はヤマタケ(山本武志)記者と坂本達洋記者が、王道路線と舞台実績に注目した。
ヤマタケ(以下、ヤ)「ダービー勝ち馬はおととしがドウデュース、昨年がタスティエーラか…。ゴールシーンは美しい鹿毛の馬体が絵になっていたなあ」
坂本(以下、坂)「グレード制が導入された84年以降、ダービーが40回行われたうち、鹿毛が24頭で断トツです。JRAに競走馬登録のある今年の3歳世代5000頭強のうち、約2300頭が鹿毛で分母が多いのはありますけど」
ヤ「黒鹿毛が8頭、栗毛が5頭、青鹿毛が2頭で、今年はいないけど芦毛はウィナーズサークルの1頭だけか」
坂「参考にしてもらえたらと思います。ちなみにステップを見ると、過去10年で皐月賞組が8勝と有力ですね」
ヤ「でも皐月賞から連勝を飾ったのは、15年のドゥラメンテと20年のコントレイルしかおらんで。ちなみに先述した勝った8頭の皐月賞の前走をチェックすると、半分以上の5頭が報知杯弥生賞を連対していた。やはり“王道”の一線級と戦ってきた経験が生きているんじゃないか」
坂「そのステップなのは、僕が皐月賞で本命にしたコスモキュランダと、あとはシンエンペラーだけですね」
ヤ「さらに言えば、過去90回で騎手の乗り替わりでの勝利は7回のみ。特に昨年は69年ぶりのテン乗りVがあったばかりで、2年連続では起こらないでしょう。というわけでシンエンペラーをプッシュします」
坂「なるほど。舞台実績に目を向ければ、19年以降の東京・芝2400メートル戦を調べると、トップは17勝の国枝厩舎。続く2位の堀厩舎、3位の木村厩舎が有力馬を送り込んでいますが、国枝師の悲願がかかっているシックスペンスには心強いデータです。おまけに鹿毛ですからね」
ヤ「無敗馬か。今年はジャスティンミラノと2頭がそうだけど、グレード制導入の84年以降に無敗でダービーに挑んだのは延べ17頭いる」
坂「6頭が勝っていて、2着馬は2頭。半分近くが連対しているのは悪くない数字では?」
ヤ「となると鹿毛のジャスティンミラノは死角が少ないか…?」
坂「穴党のヤマタケさんには悩ましいところですね(苦笑い)」