【天皇賞・秋】松永幹師、同期「ノリ」とのコンビで大一番へ「うまくいけば一発も、と今週も話しましたよ」

松永幹調教師と横山典のコンビで成長を促してきたマテンロウスカイ
松永幹調教師と横山典のコンビで成長を促してきたマテンロウスカイ

◆第170回天皇賞・秋・G1(10月27日、東京競馬場・芝2000メートル)

 第170回天皇賞・秋(27日、東京)の出走馬と枠順が24日、決定した。

 時の流れが、より思いを深くする。松永幹調教師がマテンロウスカイの手綱を託すのは横山典。1983年に競馬学校で初めて出会ってから、もう40年以上が過ぎた。「うれしいですね。ノリと行けることもだし、互いにお世話になっている寺田(千代乃)オーナーの馬で行けるのもね」と同期とのコンビで臨む大一番へ笑みを浮かべる。

 2人の距離がグッと縮まったのは21年秋以降。横山典が拠点を栗東に移してからだ。普段の調教からコンタクトを取り、遠慮のない意見をもらうことが多い。「ノリの言うことも分かるけど難しいよ。ハミの取り方とかね。正直、いつも100%はできないけど、近づければと考えています」

 マテンロウスカイもそうだった。2歳夏の初戦を5馬身差で圧勝。しかし、3歳春は横山典の「まだ今の馬ではない」という言葉も参考にトライアルなどは見送った。ただ、我慢は実を結ぶ。5歳の今春に中山記念で重賞初制覇。2戦目以降はコンビを組み続けた名手が、その手綱でしっかりと“答え”を出した。

 騎手時代の05年天皇賞・秋。14番人気のヘヴンリーロマンスをG1初制覇へ導いた時、頭差2着の1番人気だったゼンノロブロイの馬上には横山典がいた。「(8着に終わった)毎日王冠は直線で(前が開かずに)何もできなかったけど、ノリはそこまでいい感じだった、と。うまくいけば一発も、と今週も話しましたよ」。立場こそ違うが、19年ぶりの激走へ―。今度は同期の絆が背中を押す。(山本 武志)

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