今年の皐月賞馬ジャスティンミラノ競走生活わずか7か月で引退

皐月賞を制したジャスティンミラノ(左端は友道調教師、右から2人目は戸崎)
皐月賞を制したジャスティンミラノ(左端は友道調教師、右から2人目は戸崎)

 今年の皐月賞馬ジャスティンミラノ(牡3歳、栗東・友道厩舎)が現役を引退することが14日、分かった。きょう15日に競走馬登録を抹消し、北海道日高町のブリーダーズ・スタリオン・ステーションで種牡馬となる。友道調教師が発表した。

 昨年11月に新馬を勝つと、今年2月の共同通信杯で重賞初制覇。皐月賞では前半5ハロン57秒5のハイペースを好位から追走しながら、直線ではしぶとい末脚で差し切り、無傷3連勝となる1分57秒1の当時のコースレコードVを飾った。「あの位置から長くいい脚を使って、差し切ったというのは本当に心肺機能の高い馬だからこそ」と友道調教師。皐月賞の当週に落馬事故の影響で亡くなった藤岡康太さんが1週前追い切りに騎乗するなど仕上げに携わり、素質を高く評価していたことでも注目を集め、トレーナーと鞍上の戸崎はレース後に涙を流した。

 しかし、日本ダービーではダノンデサイルの2着に敗れ、2冠を逃した。今季は天皇賞・秋から始動予定だったが、2週前追い切りを終えた後に右前浅屈腱炎を発症。9か月以上の休養を要すると診断され、ターフを去ることになった。わずか7か月。アッという間に駆け抜けた競走生活だった。

 友道調教師は「競走成績は4戦3勝と立派なものですし、ダービーもいい競馬をしてくれたと思います。これからだと思っていたので残念ですが、フレッシュなうちに種馬になったので、その長所を子供たちに伝えていってくれればと思います」と愛馬をねぎらった。人気があるキズナの後継としての期待もかかる種牡馬生活。その高い資質を子供に受け継いでいく。

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