【朝日杯FS】マイル戦でのラスト4ハロンから名馬級のポテンシャルを示す2冠牝馬の弟

アルレッキーノ
アルレッキーノ

 当欄は先週、阪神JFでビップデイジーを推奨。イン中団追走から4コーナーで馬場中央に持ち出すと、よく脚を使って2着。3連続開催となる京都の馬場状態から〈1〉差し傾向が強まり始めた(今開催は逃げ馬0勝)〈2〉血統傾向がベースになった。加えてスローの後傾ラップでラストは加速する流れのなか、次位に0秒4差を付けた脚力が決め手になった。

 今年はメンバーのなかに、歴史的な名馬に匹敵する脚力を見せつけてきた馬がいる。アルレッキーノだ。8月の新潟・芝1600メートルで行われた未勝利戦。1分33秒3で、2着に7馬身差。自身の上がり3ハロンは33秒7で次位に0秒8差を付けた。着差を見ればわかるように、鞍上のルメール騎手は少し促しただけで最後は流してゴールした。

 レースの上がり4ハロンは45秒8。過去に2歳による芝1600メートルで、レース上がり4ハロンが45秒台かつ自身の上がり3ハロンが最速、そのうえで1分33秒台以内で勝利した馬はアルレッキーノを含めて9頭しかいない。そのうち5頭が2歳G1で馬券圏内に入り、さらにグランアレグリア(18年、東京)、サリオス(19年、東京)、セリフォス(21年、新潟)、チェルヴィニア(23年、東京)、ステレンボッシュ(23年、東京)の5頭はのちにG1を制している。

 ベースになる脚力で名馬級のポテンシャルを示している事実は大きい。初戦は2着だが、レースの後半5ハロンは57秒3。勝ったのは東京スポーツ杯2歳Sを制し、来週のホープフルSでも有力視されるクロワデュノール。姉のチェルヴィニアは今年の2冠牝馬で、一族にはシンコウラヴリイがいる血統。もう1頭、同じ一族のミュージアムマイルは距離短縮が魅力で、サンデーレーシングのこの2頭から勝負してみたい。(編集委員・小松 雄大)

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