【京都金杯】キング姐さんキター!女性騎手の最多記録を自ら更新JRA重賞3勝!サクラトゥジュール史上初8歳馬金杯V導いた

ゴール前で抜け出したサクラトゥジュール(右)(カメラ・高橋 由二)
ゴール前で抜け出したサクラトゥジュール(右)(カメラ・高橋 由二)
表彰式プレゼンターの前田敦子(左)に祝福されるキング
表彰式プレゼンターの前田敦子(左)に祝福されるキング

◆第63回京都金杯・G3(1月5日、中京・芝1600メートル、良)

 2025年の中央競馬が5日に開幕した。第63回京都金杯・G3(中京)は、6番人気のサクラトゥジュールが重賞2勝目。レイチェル・キング騎手(34)=英国=はJRA重賞3勝目となり、女性騎手の最多記録を自ら更新した。8歳馬のVは東西を通じて金杯では史上初。

 短期免許での騎乗初日に、キングがいきなり魅せた。6番人気のサクラトゥジュールを見事なエスコートで2度目の重賞タイトルに導いた。

 前半は後方でドンと構える。相棒は行きたがる面を見せたが、前に馬を置いて落ち着かせ、勝負どころではいつの間にか射程圏へ。直線では最内に閉じ込められかけたが、外に切り替えながら強引に狭いスペースを割って伸び、ゴール前で測ったように差し切った。

 「本当に強い力を見せてくれました。また一緒に勝ててうれしいです。昨年勝った時と同じプランで、前半リラックスしたぶん、勝負強い脚を見せてくれました」と、同馬の重賞初Vとなった東京新聞杯を再現するかのようなイン突き。過怠金5万円を科されることになったが、人馬とも度胸満点の内容に胸を張った。

 東西金杯の長い歴史で、8歳馬のVは初めて。セン馬の勝利は京都金杯では10年ライブコンサート以来2頭目となる。去勢明け、トップハンデ58キロの不安もあるなかでの一発回答。馬主の(株)さくらコマース・全尚烈会長は「年始めに最高です。気性が激しいので、堀調教師が『セン馬にして長く使おう』と。きょうは返し馬を見て勝てると思いました。レイチェルがうまくなだめて抜群でした」と鞍上を絶賛。今後については「順調なら連覇を」と東京新聞杯(2月9日、東京)を視野に入れた。

 これでキングはJRA重賞3勝目。2勝以上している女性騎手は1人だけだ。英国出身でオーストラリアを拠点に活躍し、初の短期免許だった昨年はJRAで重賞2勝を含む16勝と存在感を示した。

 香港、ロイヤルアスコット(英国)、ブリーダーズC(米国)など世界の大きな舞台で腕を磨いてきた34歳は「昨年は素晴らしい(日本の)ファンに恵まれた。日本食は全部好き」と親日ぶりもアピール。3月初旬まで騎乗予定で、25年も旋風を巻き起こす。(玉木 宏征)

Xトレンド入り】 ○…6番人気の8歳セン馬を勝利に導いたキングの騎乗に、Xでは「キング姐さん」がトレンド入りするほどの盛り上がりを見せた。「キング姐さん、見事ですわ」「キング姐さんキター!」「キング姐さん上手いと言うかすごいな、進路無かったよ」「ありがとうキング姐さん」などと感嘆の声が多く寄せられた。

 ◆レイチェル・キング(Rachel King)1990年7月31日生まれ、34歳。英国出身。2006年に自国でデビューし、14年からは豪州が拠点。18年10月にスプリングチャンピオンSでG1初制覇。23年夏にワールドオールスタージョッキーズで初来日し、JRA初勝利。24年1月に短期免許を初取得。JRA通算151戦18勝(重賞3勝)。154センチ、51キロ。

 ◆サクラトゥジュール 父ネオユニヴァース、母サクラレーヌ(父シンボリクリスエス)。美浦・堀宣行厩舎所属のセン8歳。北海道新ひだか町・谷岡牧場の生産。通算26戦7勝。総獲得賞金は2億951万6000円。主な勝ち鞍は24年東京新聞杯・G3。馬主は(株)さくらコマース。

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