
G1ドバイワールドカップを血統面から分析してみたい。過去の傾向から特に活躍が目立つ血統ファクターは、サンデーサイレンス系、エーピーインディ系、ドバウィ産駒の3つだ。血統傾向から狙うべき馬をチェックしていこう。
サンデーサイレンス系種牡馬の産駒では、ウシュバテソーロ(父オルフェーヴル)が2023年のドバイワールドカップを制し、2024年も2着に好走した。その他ウィルソンテソーロ(父キタサンブラック)は2024年4着、クラウンプライド(父リーチザクラウン)は2023年5着と健闘し、サンデーサイレンス系の活躍が目立つ。
リアルスティール | ディープインパクト | サンデーサイレンス |
ウインドインハーヘア | ||
ラヴズオンリーミー 鹿毛 2006 | Storm Cat | |
Monevassia | ||
フォーエヴァーダーリング 栃栗毛 2013 エーピーインディ系 | Congrats 鹿毛 2000 | エーピーインディ |
Praise | ||
Darling My Darling 鹿毛 1997 | Deputy Minister | |
ローミンレイチェル |
フォーエバーヤング血統表
今年大きな期待を集めるフォーエバーヤングの父リアルスティールもサンデーサイレンス系種牡馬。父は2016年のG1ドバイターフを制しており、当地でのG1父子制覇が懸かる。
フォーエバーヤングの血統表には、ドバイワールドカップと好相性の血筋が並ぶ。母の父はエーピーインディ系コングラツ。エーピーインディ系種牡馬の産駒では、カリフォルニアクローム(父ラッキープルピット)が2016年1着、カントリーグラマー(父トーナリスト)が2022年1着となった。
祖母の父デピュティミニスターは往年のダート王クロフネの祖父にあたる。デピュティミニスター系種牡馬を父に持つ馬からも、2021年の覇者ミスティックガイド(父ゴーストザッパー)が登場している。
今年も参戦するウシュバテソーロとウィルソンテソーロにもチャンスはあるが、血統構成を踏まえると、フォーエバーヤングがさらに上という印象だ。
ラムジェットはエーピーインディ系マジェスティックウォリアーの産駒。母の父はサンデーサイレンスの直仔ゴールドアリュールと、ドバイワールドカップ向きの配合に映る。祖母ラヴェリータはエンプレス杯などダート重賞7勝を挙げ、かしわ記念でも男馬を相手に2着。女傑の名も光る良血馬だ。
マジェスティックウォリアー | エーピーインディ | シアトルスルー |
Weekend Surprise | ||
Dream Supreme 鹿毛 1997 | Seeking the Gold | |
Spinning Round | ||
ネフェルティティ 芦毛 2013 サンデーサイレンス系 | ゴールドアリュール 栗毛 1999 | サンデーサイレンス |
ニキーヤ | ||
ラヴェリータ 芦毛 2006 | Unbridled's Song | |
Go Classic |
ラムジェット血統表
最後はインペリアルエンペラーを取り上げる。ドバウィの産駒は、プリンスビショップが2015年1着、ムブタヒージが2016年2着・2018年3着と好走した。
Dubawi | Dubai Millennium | Seeking the Gold |
Colorado Dancer | ||
Zomaradah 鹿毛 1995 | Deploy | |
Jawaher | ||
Zhukova 鹿毛 2012 ダンチヒ系 | Fastnet Rock 鹿毛 2001 | デインヒル |
Piccadilly Circus | ||
Nightime 栗毛 2003 | Galileo | |
Caumshinaun |
インペリアルエンペラー血統表
インペリアルエンペラーの魅力は母方の血統にもある。母ジューコワは米G1マンノウォーSの勝ち馬、祖母ナイタイムはG1愛1000ギニー馬。さらに、おじのガイヤースは欧州年度代表馬で、英インターナショナルSやエクリプスSなどG1・4勝を挙げた名馬だ。ガイヤースの父はインペリアルエンペラーと同じドバウィというのも共通点。大物感あふれる配合であり、注目したい。