【ジャパンC 母フサイチパンドラ管理した白井寿昭元調教師が分析】 アーモンドアイは「スピード、キレ、スタミナ全ての要素を持っている」

3歳時にエリザベス女王杯でG1制覇した母のフサイチパンドラ
3歳時にエリザベス女王杯でG1制覇した母のフサイチパンドラ

◆第38回ジャパンC・G1(11月25日・芝2400メートル、東京競馬場)

 第38回ジャパンC・G1(25日、東京)で史上2頭目の3歳牝馬Vに挑むアーモンドアイ。父を管理した安田隆行調教師(65)=栗東=と、母を管理した白井寿昭元調教師(73)がそれぞれの見方を語った。

 一時代を築いた名伯楽の血が騒いだか。アーモンドアイの話題に、白井寿昭元調教師は現役時代さながらの生き生きとした表情を見せた。

 「何度か見せてもらったことがあるけど、目がきれいで。本当に落ち着いてる。牝馬は精神的な部分が大事だから」

 3歳時にエリザベス女王杯でG1制覇した、母のフサイチパンドラを管理した縁もある。母は牝馬3冠で〈14〉〈2〉〈3〉着だった。

 「長い距離がいいと思ったから、新馬を1800メートルで使った。その後は桜花賞を見据えてマイル中心に使ったけど、短かったね。距離が延びて、やはり好走できた」

 中央デビューした6頭目の子が3冠牝馬。2勝以下に終わった兄姉5頭は父がシンボリクリスエス、キングカメハメハ、ハービンジャー。3冠達成の大きな要因を『父ロードカナロア』とみる。

 「これまでの父は『重い』。スピードにたけたロードカナロアをかけたことで、いい配合になったと思う。お母さんがダメだった桜花賞を勝てたのは、そういうところ。オークスで距離を不安視する声があったけど、僕はクリアすると見ていた。母系の血から距離はもつから。その通りで、キレが違ったでしょ」

 父の速力と母の持久力の融合。同じ3歳でジャパンC(5着)に挑んだ母以上の結果を期待する。

 「距離の融通が利き、総合力が高い。スピード、キレ、スタミナ。全ての要素を持っていると思う。牡馬に混じっても大丈夫。当然、お母さんより上にいけるはずだよ。すごく応援しているからね」

 ◆白井 寿昭(しらい・としあき) 1945年1月13日、大阪府出身。73歳。78年に調教師免許を取得し、79年に開業。95年のオークス(ダンスパートナー)でG1初勝利。98年にはスペシャルウィークで日本ダービーを制した。JRA通算775勝。重賞はG1・12勝を含む42勝。15年2月末に引退。

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