【中山11R・有馬記念】“飛ばし屋”メイショウタバルの出走がかなわず、前走で逃げた馬は皆無の組み合わせ。主導権は、スターズオンアースか、ベラジオオペラか、スタニングローズか。大外枠を引いたシャフリヤールの藤原調教師から逃げ宣言が出たが、ビュンビュン飛ばしていくはずもなく、序盤のペースは落ち着く公算が大きい。
ダノンデサイルが本命。メイショウタバルが取り消した今年の日本ダービーは、この10年で2番目に遅い前半1000メートル62秒2。逃げたエコロヴァルツの直後に収まり、後半1000メートルすべて200メートル11秒台の流れを直線でインに切り込み、2着ジャスティンミラノを2馬身退けた。あのレース運びが今回の絶好の予行演習となる気がしている。
今回1番枠からスムーズに逃げ馬の後ろを取れば、実質的にレースを支配できる。外からマクってくる馬の対処(ペースの上げ下げ)も“リードホース”に任せておけばOK。菊花賞(6着)は、逃げたエコロヴァルツの後ろで安泰かと思われたが、入れ替わり立ち替わり先頭に立った馬のあおりを受け、4角15番手の“謎展開”。歴戦の古馬との戦いなら、二の舞はないだろう。前を行く馬を、いい頃合いでかわし去り、後はゴールへ突き進むのみだ。(大上 賢一郎)