◆第24回ドバイ・ワールドC・G1(3月30日・ダート2000メートル、メイダン競馬場)
JRAの海外馬券が発売されるドバイ国際競走(30日、メイダン競馬場)で、日本のノーザンファームで生まれた米国調教馬のヨシダが、ワールドC(ダート2000メートル)に出走。モット調教師の下でアシスタントトレーナーを務める息子のラエリー・モット氏(27)に意気込みなどを聞いた。
―父・モット調教師のメイン・アシスタントトレーナーを務めたのはいつからですか。
「(14年に)大学を卒業した後からなので、もう5年もフルタイムで父の厩舎で働いてる。でも、生まれてからいつも厩舎にいました」
―ヨシダは、芝ではなくダートのワールドCを選びました。
「ワールドCは世界でも有数のレースの一つ。ヨシダは両方のG1で結果を出しました。血統的に、この馬は本当に面白い。父が芝のG1馬ハーツクライで、母がダートG1馬のヒルダズパッション。両方の両親から能力をもらったね。最近のベストパフォーマンスがダートだったから、このレースには自信があります」
―追い切りの感触はどうでしたか。
「火曜日に速い3ハロンの追い切りをしました。状態は順調だと思うので、この追い切りで体がシャープになって欲しかった。いつも元気で、調教も大好きです。馬場に出れば、元気ですよ」
―鞍上にはJオルティスが騎乗します。
「ヨシダと一緒にG1を勝ったから、馬を良く知ってる。彼は世界有数の騎手なので、彼がうちの馬に乗ってもらうと自信が持てます」
―ゲートは10番に決まりました。
「もっと真ん中か内の方が欲しかったけど、この馬は万能な競走馬なので、問題ないと思います」
―ドバイでラシックス(鼻出血防止薬)を使えない影響はありますか。
「いいえ、大丈夫だと思います。ロイヤルアスコット(クイーンアンS=5着)で走った時も使わなくて問題はなかった」
―ドバイ後のプランを教えてください。
「アメリカに戻った後に放牧に出ると思う。でも、夏と秋の米国のトップのダートG1レースへ行くと思う」
―ジャパンCに出走する可能性がありますか。
「馬主さんと父との話し合いになりますが、この馬は本当に素晴らしいと思います。すごく万能なので、どんな馬場や距離で走ってもいい結果を出せる自信があります」(聞き手=ケイト・ハンター)
◆ヨシダ 父ハーツクライ、母ヒルダズパッション。14年2月24日、北海道安平町・ノーザンファーム生まれ。15年のセレクトセール1歳部門で上場された同馬を、米国ウィンスターファームの代理人が9400万円で落札。米国の東海岸を拠点にするモット厩舎に預けられた。