【フィリー&メアターフ】ラヴズオンリーユーが日本調教馬初の米BC制覇 川田騎手うれし涙「本当に光栄」

馬の間を割って伸びたラヴズオンリーユー(右)が日本調教馬初のBC制覇を達成
馬の間を割って伸びたラヴズオンリーユー(右)が日本調教馬初のBC制覇を達成

◆ブリーダーズCフィリー&メアターフ・米国G1(11月7日・芝2200メートル・デルマー競馬場、良)

 米国競馬の祭典、ブリーダーズCはデルマー競馬場で行われ、6日(日本時間7日)に閉幕した。芝の女王決定戦、フィリー&メアターフ(芝2200メートル)で、ラヴズオンリーユーが日本調教馬のBC初制覇を達成した。

 タイキブリザードの初挑戦から25年、ラヴズオンリーユーと川田が“日本初”勝利をつかんだ。勝負どころで外から動いたライバルに封じられ、直線も進路が開くまで我慢。わずかにできた狭いスペースを割ると、一気に伸びてブリーダーズCの日本調教馬として初勝利をつかんだ。

 初のアメリカ遠征で、日本人騎手のBC初制覇を成し遂げ、自身の海外G1初勝利を手にした川田は「思い通りではありませんでしたが、最善を尽くせたと思います。最後の直線も良いコースを走ってくれて、しっかりと勝ち切ってくれました。興奮して覚えてはいませんが、ゴール板を通過した後は思わず拳を握ってしまったかもしれません」。両手を空に突き上げて感情を爆発させ、歓喜の涙。表彰式では両手でハートマークをつくって喜びを表した。

 父である佐賀競馬の川田孝好調教師の影響で幼少期から海外競馬の映像を見て育ち、米国競馬の祭典ブリーダーズCは憧れの舞台だった。川田は「凱旋門賞とブリーダーズCは僕にとって特別なもの。長いBCの歴史の中で日本馬の名前を刻めて、その馬上に騎手としていられたことを本当に光栄に思います」と誇らしげに笑った。

 川田に導かれ、日本馬初のBCウィナーとなったラヴズオンリーユーは香港C・G1(12月12日、シャティン競馬場・芝2000メートル)の招待を受諾済み。再び海を渡って、さらなる高みを目指す。

 ◆ラヴズオンリーユー 父ディープインパクト、母ラヴズオンリーミー(父ストームキャット)。栗東・矢作芳人厩舎所属の牝5歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算成績15戦7勝(うち海外3戦2勝)。主な勝ち鞍はオークス・G1(19年)、京都記念・G2、香港クイーンエリザベス2世C・G1(ともに21年)。馬主はDMMドリームクラブ(株)。

最新記事

さらに表示
ニュース検索
馬トク SNSアカウント
  • X (旧Twitter)
  • facebookページ
  • Instagram
  • LINE公式アカウント
  • Youtubeチャンネル