JRA初の女性調教師、矢作厩舎のサウジアラビア遠征帯同で決意新た「今度は自分の馬で海外に来られれば」

矢作調教師(左)のサウジ遠征に帯同する前川調教師
矢作調教師(左)のサウジ遠征に帯同する前川調教師

 JRA初の女性調教師の前川恭子技術調教師(46)=栗東=が、サウジCデーに3頭の素質馬を送り込む矢作厩舎に帯同し、自身にとって初めてのサウジアラビアで研さんを積んでいる。

 現在、栗東・矢作厩舎で研修中で、矢作調教師にサウジ帯同を願い出たところ、二つ返事で了承。15日から滞在し、1351ターフスプリントに出走するバスラットレオンの調整を手伝いながら、海外での調整法などを学ぶ日々だ。前川師は「海外経験が豊富なので、どんな調整をしているのか見たかった。ただ、海外だからと気負っていないですよね。馬がすごくリラックスしている。馬ってすごいな」と見たもの、聞いたもの全てを自身の力に変えている。

 ドバイ遠征にも帯同する。ドバイは坂口智厩舎の助手時代の20年にドバイ・ゴールデンシャヒーンに選出されたゴールドクイーンとともに訪れたが、新型コロナウイルスの影響で中止に。出走できなかった苦い思い出があり、「あの時は途中で帰ってくることになりましたからね」と振り返る。

 当地で芽生えるのは新たな思いだ。「今度は自分の馬で海外に来られれば。馬に向いているレースであれば、どこでも行きたいですね」と意気込む。中東の地で培った経験を財産にしていく。

 

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