◆第61回報知杯弥生賞ディープインパクト記念・G2(3月3日、中山競馬場・芝2000メートル)
超高額馬が第61回報知杯弥生賞ディープインパクト記念・G2(3日、中山=3着までに皐月賞の優先出走権)で従来の記録を大幅に塗り替える。22年のセレクト1歳セールにおいて4億5000万円で取り引きされたダノンエアズロック。これまで新馬、アイビーS・リステッドを連勝中と値段に違わぬ成績を残しているが、無傷3連勝で重賞タイトルを手にすれば国内市場で取引された歴代最高額のJRA重賞勝馬となる。
これまでは2億5000万円の値がついたトーセンスターダム(14年きさらぎ賞、チャレンジC=12年1歳セール)、ダノンチェイサー(19年きさらぎ賞=17年1歳セール)の2頭が最高額だったが、一気に2億円も更新することになる。
管理する堀調教師は報知杯弥生賞ディープインパクト記念出走について「皐月賞の前に中山の2000メートルを経験させるには、ホープフルSと弥生賞の2つの選択肢があったが、馬への負担を考えてホープフルSはパスしてここへ備えた」と説明。牡馬クラシックに向けた前哨戦の位置付けで、3週続けて新コンビのキングが騎乗するなどきっちり調教を積んでいる。
「リズムよくレースができれば、結果はついてくると思う」と堀師が自信を持って送り出す良血が、伝統のG2で新たな記録を作って世代の主役に躍り出る。(西山 智昭)