【こちら日高支局です・古谷剛彦】千葉サラブレッドセール大盛況 一番時計マークの牝馬が1億1000万円で落札

公開調教でスピードをアピールしたスクラッタの22(手前)
公開調教でスピードをアピールしたスクラッタの22(手前)

 社台ファームの良血馬を手にする2歳世代最後のチャンスとして人気のある千葉サラブレッドセールが10日、船橋競馬場で開催された。大阪杯を制したベラジオオペラ(牡4歳、栗東・上村厩舎)は、22年4410万円(金額は税別)で取引されたセール出身馬。また、新型コロナの影響で公設市場としては中止を余儀なくされた20年の上場予定馬は、インターネットオークションを活用したが、この時にテンハッピーローズ(牝6歳、栗東・高柳大厩舎)は2040万円で応札されている。いずれも、セレクトセールで主取となり、社台ファームの坂路で鍛えられて千葉セリを目指した馬たちである。社台ファーム46頭、岡田スタッド1頭の47頭が上場された。

千葉サラブレッドセールで最高価格で落札されたスクラッタの22
千葉サラブレッドセールで最高価格で落札されたスクラッタの22

 コロナ禍が落ち着き、昨年から船橋競馬場で行うトレーニングセールが復活した。4月17日に牧場で追い切っており、船橋競馬場での公開調教は、ブリーズアップ方式で行われた。その中で、1ハロンの1番時計(11秒4、2ハロン25秒9は全体の3番時計)をマークしたスクラッタの22(牝2歳、父ナダル)が、最高価格となる1億1000万円で今福洋介氏に落札された。売却総額は12億9620万円と、前年比1250万円減だったものの、上場頭数が11頭減だったことを考えれば、すごい成績と言える。また、2年ぶりに売却率100%を誇ったが、ネットによる入札方式だった21年と22年と違い、現地で行われるセリでは初の完売だった。

「きちっとした調教を行い、耐え抜いた馬たちがこのセールに上場されています。近年は出走率の高さはもちろん、レースの成績も上がっていますが、今年の上場馬も自信のある馬たちです」と、千葉県両総馬匹農業協同組合の吉田照哉組合長は話していた。(競馬ライター)

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