4票の重みをかみしめながらの投票 2024年度の顕彰馬にキングカメハメハとコントレイルが選定

04年の日本ダービーを制したキングカメハメハ
04年の日本ダービーを制したキングカメハメハ
21年ジャパンCで有終の美を飾ったコントレイル
21年ジャパンCで有終の美を飾ったコントレイル

 JRAは6月4日、2024年度の顕彰馬の選定について発表し、キングカメハメハ(得票数81・3%)、コントレイル(86・4%)が選出された。コントレイルは2年越しだが、この「2年越し」は23年度のアーモンドアイに続いて2年連続だ。

 選定には投票者数(今年は記者176人)の4分の3以上が必要だが、22年は初めて投票対象となった牝馬3冠馬で国内外G1・9勝を挙げたアーモンドアイ(得票率71・3%)が8票足りずに選定から漏れ(23年に選定)、23年は同じように初めて投票対象となったコントレイルが1票差(得票率74・9%)で落選し、大きな波紋を呼んだ。

 選定条件は、中央競馬の競走馬登録を受けていた馬で〈1〉競走成績が特に優秀であると認められる馬〈2〉競走成績が優秀であって種牡馬または繁殖牝馬としてその産駒の競走成績が特に優秀であると認められる馬〈3〉その他、中央競馬の発展に特に貢献があったと認められる馬(対象は2003年4月1日~2023年3月31日までに中央競馬の競走馬登録を抹消した馬)。過去、今年の2頭も含め37頭が顕彰馬に選定されている。

 記者も4票の投票権があり、投票した4頭と、短くだがその理由をここに記したいと思います。

 1票目はコントレイル。昨年も投票したが、無敗の3冠馬という優秀な競走成績は群を抜いている。2020年は世界がコロナ禍という憂いの中にあったが、懸命に前へ前へと走る姿は、競馬ファンの心を打ったのは言うまでない。

 2票目はキングカメハメハ。現役時代に日本ダービーなどG1・2勝を挙げ、種牡馬になってロードカナロア、アパパネなどを輩出し、産駒はディープインパクト、サンデーサイレンスに次ぐJRA通算2222勝(うち重賞141勝)を挙げている。

 3票目はハードル界の絶対王者オジュウチョウサン。中山大障害3勝、中山グランドJ6勝と年2回しかない障害G1を9勝した成績は特筆。さらに平地にも出走し、二刀流として活躍した。過去に障害馬が顕彰馬に選定されているグランドマーチスと比較しても、競走成績、競馬発展への貢献は多大である。

 4票目は悩んだがハーツクライ。現役時代、2005年の有馬記念でディープインパクトに日本馬で唯一、土をつけ、種牡馬になってもドウデュース、リスグラシューらを輩出、産駒はJRA1547勝(重賞85勝)を挙げている。

 今後もできる限り、選定理由を伝えていけたらと思います。(松末 守司)

最新記事

さらに表示
ニュース検索
馬トク SNSアカウント
  • X (旧Twitter)
  • facebookページ
  • Instagram
  • LINE公式アカウント
  • Youtubeチャンネル