【函館新馬戦・松末の特注馬】チギリは初戦から勝負気配 鹿戸調教師「スタートを五分に出られれば」

鹿戸雄一調教師
鹿戸雄一調教師

◆2歳新馬(6月15日、函館・芝1200メートル)

 好仕上がりを見せる良血チギリ(牝2歳、美浦・鹿戸雄一厩舎、父レッドファルクス)は、いきなりから注目したい逸材だ。

 美浦トレセンに入厩後、坂路とコースで入念に調整してきたが、初めの追い切りとなった4月17日の坂路で3勝クラスの馬を相手に54秒3―12秒5で追走から併入に持ち込んだように仕上がりの良さが目を引いている。

 血統背景も魅力。祖母のエールスタンスは、11年のオークス馬エリンコートの半姉で、母ナチュラルスタンスは毎日杯を勝ち、牡馬クラシック3冠を皆勤したミュゼエイリアンの半姉。脈々と受け継いだDNAからは、早くから走れる下地が備わっている。

 6月2日に美浦・Wコースで追い切られた後、4日に満を持して函館競馬場に入厩した。順調にメニューをこなし、初戦から態勢は整っている。鹿戸調教師も、「大跳びだけど、素直で真面目。動きもいい。初めて見たとき、体が小さい馬だったけどバランスが良かったのでいいかなと思った。体(450キロ)もそこから成長してくれているしね。スタートを五分に出られればチャンスはあるかな」と期待を口にする。函館での最終追い切り次第では、初戦から狙ってみたい。(松末 守司)

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