【秋華賞】桜花賞馬は3着が精いっぱい 国枝調教師「要所要所で、相手に合わせる競馬しかできなかった」

3着に終わったステレンボッシュ(右)
3着に終わったステレンボッシュ(右)

◆第29回秋華賞・G1(10月13日、京都競馬場・芝2000メートル、良)

 2冠達成はならなかった。桜花賞馬ステレンボッシュはスタートしてから二の脚がつかず、最大のライバルの一列後ろからの競馬になった。4角から直線にかけても、スムーズに進路が確保できた勝ち馬に比べ、馬群を縫うように追い上げるのが精いっぱい。オークスでは半馬身の差が、0秒4差に開く3着だった。

 戸崎が「スタートは出たけど、スピードに乗れなかった。チェルヴィニアよりも前にいたかった。道中動こうかと思ったが、動けなかった」と悔やんだ通り、外に馬がいてポジションを上げることができず、後手に回った。国枝調教師も「要所要所で、相手に合わせる競馬しかできなかった」と肩を落とした。持ち前の器用さが発揮できない展開になってしまったのが、最大の敗因だ。

 2強ムードで迎えた秋華賞だが、中間の調整過程には不安が残った。硬さが出て1週前追い切りをスライドし、最終追い切りでも本来の動きではなかった。それでも不利な展開のなかで地力を示し、さすがという走りは見せた。担当の田村助手は「今度は負けないようにしたい」とレース後、悔しさをあらわにした。チェルヴィニアへのリベンジの機会は、まだある。(山下 優)

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