【有馬記念】ドウデュース単勝1倍台濃厚も01年以降7頭中勝ったのは3頭だけ…思い出す19年のアーモンドアイ9着

スムーズに坂路を駆け抜けたドウデュース(左)(カメラ・岩田 大補)
スムーズに坂路を駆け抜けたドウデュース(左)(カメラ・岩田 大補)

◆第69回有馬記念・G1(12月22日、中山・芝2500メートル)

 G1を多角的に掘り下げてきた「考察」は、有馬記念(22日、中山)特別版。朝日杯FSを仕留めたばかりで、ジャパンCは3連複ヒットのヤマタケ(山本武志)、天皇賞・秋で馬単を的中して昨年の有馬では5万2000円の馬券プレゼントに成功した角田晨の両記者が担当。土曜に「展開」を加えた1週間で徹底検証し、日曜に本命を導き出す。「プロローグ」編では、過去の1強イヤーの傾向などをもとにドウデュースに迫る。

 角田(以下「角」)「1強ムードと言えば、19年のアーモンドアイを思い出します。当時は競馬担当になる前で『堅いだろう』と疑いもせずに見ていたら、何と9着。よく考えればコースも距離も初めてで、香港遠征を発熱で回避した後に方向転換。明らかに過剰人気でしたよね…」

 ヤ「1強有馬か。オレは01年以降で最も安い単勝120円だったディープインパクトの06年かな。実は熱かったのが、はるか後ろの2着争い。単勝31・1倍の◎ポップロックが激しい2着争いに競り勝ってなぁ」

 角「いや、昔の自慢話をされても…」

 ヤ「違うがな。例え1強でも有馬は一筋縄ではいかないってことよ。01年以降に単勝1倍台だった馬は7頭いるけど、勝ったのは3頭。その勝った3回も2着は6、4、8番人気馬で結構、ヒモが荒れている」

 角「トリッキーなコースかつ、それぞれ勝負をかける大一番で展開も乱れやすい。鉄板という言葉は存在しません」

 ヤ「そこで今年のドウデュースですよ。この馬の魅力といえば浮き沈みの大きなドラマ性だったけど、天皇賞・秋とジャパンCは完璧な形。このまま一気にいく?」

 角「この馬の強みはコーナリングと抜群の加速で、最も生きるのはスローのときなんです。秋2走に加え、昨年の有馬も高速馬場だったことを考えれば絶好の流れでした」

 ヤ「今年は主役として追われる立場。明確な逃げ馬もいないし、確かに各騎手の意識は自然と前へ向く気がする」

 角「となると、昨年のまくりのような形は厳しいと思うんですよ」

 ヤ「昨年は本命やったのにシビアやなぁ。状態面に関しては申し分ないよ。むしろ、昨年より高いレベルで推移している。ただ、俺は2000メートルがベストだと思うのよ。起伏の激しい流れで持久力が問われるなら、一抹の不安は感じる」

 角「お互い強いけどなぁ…、という感じですよね。現時点では」

 ヤ「もちろん、3連勝での有終Vが最高のドラマだけどね。とにかく1週間、色々な視点で考えていくか」

 

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