2冠馬ドゥラメンテ急死 初年度産駒タイトルホルダーが報知杯弥生賞制覇

15年の日本ダービーで2冠馬となったドゥラメンテ
15年の日本ダービーで2冠馬となったドゥラメンテ

 15年の皐月賞、日本ダービーを制してJRA賞最優秀3歳牡馬に輝いたドゥラメンテ(9歳、父キングカメハメハ)が8月31日、急性大腸炎のため、けい養先の社台スタリオンステーション(北海道安平町)で死んだ。JRAが1日、発表した。

 社台スタリオンステーションの徳武英介氏によると、1週間ほど前から右前肢の蹄冠部を治療しており良化途上だったが、30日に腸炎の兆候が出て急激に悪化。31日19時頃に死んだ。同氏は「今年の種付けシーズンも元気だったので信じられないでいます。ドゥラメンテに感謝しつつ、心よりご冥福をお祈りします」と早すぎる死を悼んだ。

 同馬は母アドマイヤグルーヴ、祖母エアグルーヴ、曾祖母ダイナカールと続く国内屈指の名牝系で、共同通信杯2着から駒を進めた皐月賞、日本ダービーを制して2冠馬となった。4歳の16年は中山記念制覇後、ドバイ・シーマクラシック・G1に挑戦。2着と健闘した。帰国後初戦の宝塚記念で2着に敗れた後、左前脚のじん帯、腱(けん)の故障が判明。凱旋門賞を目指したが、競走能力喪失と診断されて引退し、種牡馬入りした。

 2017年シーズンから種付けを開始。今年の報知杯弥生賞ディープインパクト記念を制したタイトルホルダーなどを出した。種牡馬としてますますの活躍が期待されるなかでの急死となった。

 ◆ドゥラメンテ 2012年3月22日生まれの鹿毛。父キングカメハメハ、母アドマイヤグルーヴ(父サンデーサイレンス)。北海道安平町・ノーザンファームの生産。現役時代は美浦・堀宣行厩舎に所属し、9戦5勝、2着4回(うち海外1戦0勝)。主な勝ち鞍は皐月賞・G1、日本ダービー・G1(ともに15年)、中山記念・G2(16年)。総収得賞金は6億6106万3000円(うち海外1億4445万6000円)。馬主は(有)サンデーレーシング。

 〈残念でならない〉 堀宣行調教師「強い精神力で困難に打ち勝ってきた馬だけに、今回の事態も克服してくれると揺るぎない信頼を寄せていたのですが、突然の訃報に驚きました。いくら言葉を尽くしても伝えられないほど、深い悲しみのなかにいます。優秀な後継を残してほしいと願っていましたので、まだ9歳と若いにもかかわらず、前途が絶たれたのが残念でなりません」

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