【ディスタフ】マルシュロレーヌ、僚馬ラヴズオンリーユーに続き米BC制覇 砂の世界女王に輝く

鼻差の激戦を制したマルシュロレーヌ(左)が本場のダートG1を奪取
鼻差の激戦を制したマルシュロレーヌ(左)が本場のダートG1を奪取

◆ブリーダーズCディスタフ・G1(11月7日・デルマー競馬場・ダート1800メートル、良)

 米国競馬の祭典、ブリーダーズCはデルマー競馬場で行われ、6日(日本時間7日)に閉幕した。芝の女王決定戦、フィリー&メアターフ(芝2200メートル)で、ラヴズオンリーユーが日本調教馬のBC初制覇を達成すれば、その2時間後に同厩舎のマルシュロレーヌがディスタフ(ダート1800メートル)で砂の世界女王の座を射止める快挙を成し遂げた。

 僚馬の快挙から2時間後。マルシュロレーヌがさらに強固な米国競馬の壁をぶち抜いた。現地のオッズでは単勝50・9倍ながら、牝馬のダート世界一決定戦を制覇。テン乗りで日本調教馬初の米国ダートG1勝利にマーフィーは「素晴らしい走りをしてくれた」と喜びを爆発させた。

 前半はハイペースの後方3番手から。3角で先行勢の脚が鈍ったところで外を進出。4角で先頭に立つと、直線で内から迫ったダンバーロードとの接戦を鼻差で制した。

 矢作調教師は一日でBC2勝。レース直後のインタビューでは「もう死んでもいいくらい」と大興奮。「3コーナーで手綱を持ったままだったので、もしかしたら勝てるかもと思った」と歴史的白星を振り返った。

 過去37回で91年のカナダ3冠馬ダンススマートリーを除き、地元の米国勢が36勝と圧倒。北米以外で最初の優勝馬となった5歳牝馬の父は凱旋門賞2年連続2着で世界の扉に手をかけたオルフェーヴル。祖母に桜花賞馬キョウエイマーチがいる血統馬が芝で伸び悩み、昨年9月にダートへ路線変更して1年あまり。歴史的快挙を達成した。

 ◆マルシュロレーヌ 父オルフェーヴル、母ヴィートマルシェ(父フレンチデピュティ)。栗東・矢作芳人厩舎所属の牝5歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算成績21戦9勝(うち地方6戦4勝、海外1戦1勝)。主な勝ち鞍はレディスプレリュード・交流G2(20年)、TCK女王盃・交流G3、エンプレス杯・交流G2、ブリーダーズGC・交流G3(21年)。馬主は(有)キャロットファーム。

最新記事

さらに表示
ニュース検索
馬トク SNSアカウント
  • X (旧Twitter)
  • facebookページ
  • Instagram
  • LINE公式アカウント
  • Youtubeチャンネル