本格的な夏競馬の開幕にあわせて、JRAが新たな暑熱対策を実施する。日本各地で猛暑日を観測するなど記録的な暑さが続くなかで、北海道をのぞいて主に夏場に開催する競馬場の馬房にクーラーを設置することになった。今週開幕する福島と小倉をはじめ、新潟、中山、中京の3競馬場も、それぞれの開幕に間に合うように設置工事が進められている。
JRAは近年、競走馬への負担を軽減するため暑熱対策に力を入れてきた。熱中症になることもある競走馬のため、シャワーやパドックへのミスト装置の設置のほか、パドックの周回時間の短縮や、発走前の装鞍所への集合時間を短くしたりしてきた。今回のクーラー導入も、これまで取り組んできた対策の一環として実現した。日本調教師会会長を務める手塚貴久調教師は「現場としては大変ありがたいことです。暑さ対策として、あるに越したことはないですから」と歓迎していた。