【香港国際競走】グローリーヴェイズ、ヴァーズ3連勝で有終Vだ モレイラ騎手とのコンビ復活へ

香港がラストランになるグローリーヴェイズ
香港がラストランになるグローリーヴェイズ

 JRA海外馬券対象の香港国際競走が11日にシャティン競馬場で行われ、G1・4レースに14頭の日本馬がスタンバイする。19、21年の香港ヴァーズ覇者グローリーヴェイズ(牡7歳、美浦・尾関厩舎)が連覇&V3の快挙へ虎視たんたんだ。

 思い出の地で集大成を見せるか。有終Vへ、19、21年の覇者グローリーヴェイズが、日本馬初の海外同一G1・3勝の快挙に挑む。今回が3度目の挑戦。19年は輸送で体を減らしたが、昨年は馬体重の変動がなかったように、経験に成長を加えて、本格化の兆しを見せての圧倒的なパフォーマンス。7歳になった今年は、約3か月半と過去3年で一番長く間隔を空け、じっくりと体調を整えた。

 11月30日の国内最終調整は、美浦・Wコースでラストで上々の反応を見せ5ハロン66秒5―11秒3を馬なりでマーク。尾関調教師は「しまいの反応も良かったし、いい動き。年齢的に仕上がるスピードが遅くなっているのでその辺りをふまえながら仕上げている」と現時点の出来に不満はない。

 追い風も吹く。11月末に香港の免許を返上し、母国ブラジルで免許取得するなど、騎乗できるかが不透明だったJモレイラ。だが、香港ジョッキーズクラブが発表した香港国際競走の臨時免許を発給する騎手リストに名前を連ねたことで、コンビ復活がほぼ確定した。トレーナーは「技術の高さもあるし、レースをしっかり研究している。シャティンならさらに心強いジョッキー」と、19、21年Vの立役者に手綱を託せる幸運をかみしめた。

 今回を最後に引退、種牡馬入りが決まっている。レース名の「VASE」は、くしくも自身の馬名を英語表記にすると「GLORY VASE」とつづりが同じ。トレーナーは、「この馬のためのレースみたい」と笑う。「輝滿瓶」(香港名)が、連覇&V3の快挙をつかみ取る。

  〈美浦組6頭到着〉〇…グローリーヴェイズは、同じく美浦トレセンに所属するジオグリフ、サリオス、シュネルマイスター、ナランフレグ、ウインマリリンとともに、3日に成田国際空港から出国し、香港国際空港経由で決戦の地であるシャティン競馬場に4日未明、到着した。グローリーヴェイズの竹内助手は「馬はいつもの輸送後と変わりません。輸送は無事クリアしてくれたと思います」とコメントした。

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