ファラオの再来は(海外)

OBSマーチセール出身のカフェファラオ
OBSマーチセール出身のカフェファラオ

 こんにちは、パッチパチ海外セール版です。多忙なヤマタケ記者をサポートすべくデスクMが替わって、即戦力になるかもしれない素材を紹介していきましょう。「海外セールの馬なんて興味ない!」なんて方がいるかもしれませんが、たまにしか更新しない海外版もお付き合い頂ければ幸いでございます。

 意外と侮れないのが、海外2歳トレーニングセールの出身馬。2020年はコロナの影響で日本へ輸入された馬が激減しましたが、徐々に2019年ぐらいまでの水準に戻りつつあるようです。先週の20~22日には米国のOBSマーチセールが開催。当セール出身馬は19年のカフェファラオ(47万5千ドル)をはじめ、13年のアジアエクスプレス(23万ドル)、14年のモーニン(33万5千ドル)などG1馬を送り出してきた歴史があります。今年も日本人関係者が掘り出し物を見つけたかもしれません。

 今回のセールで最高額の200万ドルで落札された馬は、海外関係者の手に渡ったグッドマジック産駒の牡馬でしたが、105万ドルで3番目に高値だった馬が吉田勝己氏名義で落札されたジョージズエンジェルの21(牡、父アロゲート)でした。現在のレートで約1億4千万円を切るぐらい。20年6月に天国へ旅立ったアロゲートにとってはラストクロップになるわけですし、17年ドバイ・ワールドカップで最後方からライバルを圧倒したシーンが忘れられない。まさに今年のウシュバテソーロとダブるような勝ちっぷり。ちなみに当時の日本馬はアウォーディーの5着が最先着でした。ただ、産駒の芝適性は何とも言えないのでPOG的には微妙かもしれませんが、中東もしくは米国で大きな仕事を成し遂げる日が来るのかも。

 最近では当セールの常連となっている森秀行調教師のお買い物も忘れちゃいけません。森師の名義で落札した5頭のうち4頭はセリ前のトラックでいずれも1ハロン9秒4の時計を叩き出していたように夏から行けそうな即戦力かも。なかでも最も高値の90万ドルで手にしたのがロデイションの21(牝、父トワリングキャンディ)。この産駒は日本で2頭がデビューしていますが、セイウンストームはダートの短距離で2勝。ポッピンキャンディは1戦未勝利(ダート1400M=3着)で抹消という感じです。芝というイメージは抱きにくい血統かもしれませんが、森師が昨年の当セールで購入したフロムダスク(父ボルトドーロ、落札額90万ドル)は京王杯2歳Sで2着に好走。意外と侮れない隠し玉が眠っているかもしれません。

<OBSマーチセール、日本人関連の主な落札馬>※父×母=購買者(落札額)の順

Arrogate × Georgie's Angel = Katsumi Yoshida(1,050,000)

Street Boss × Rubindy = Katsumi Yoshida(450,000)

Catalina Cruiser × Natchez Trace = Katsumi Yoshida(240,000)

Mastery × Changing Plans = Katsumi Yoshida(100,000)

Twirling Candy × Laudation = Hideyuki Mori(900,000)

Bernardini × Smoke Signals = Hideyuki Mori(300,000)

Frosted × Funny Bay = Hideyuki Mori(280,000)

Khozan × Prize Informant = Hideyuki Mori(265,000)

St Patrick's Day × Jelly Cable = Hideyuki Mori(155,000)

Yoshida (JPN) × Astral Favor = Yoshiro Tsukada(180,000)

Cajun Breeze × Goldminer's Dream = Yoshizawa Stable Co., Ltd.(100,000)

St Patrick's Day × Desoto First Lady = Ken Kozaki(115,000)

▼以下はセリで3番目の高額落札となったアロゲート産駒の動画

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