【京王杯SC】蛯名正調教師レッドモンレーヴで重賞初制覇「騎手時代とは全然違う。喜びよりも安堵の方が大きい」

レッドモンレーヴ騎乗の横山和と笑顔で握手する蛯名正調教師(右)(カメラ・荒牧 徹)
レッドモンレーヴ騎乗の横山和と笑顔で握手する蛯名正調教師(右)(カメラ・荒牧 徹)
直線で鮮やかに突き抜けたレッドモンレーヴ(右)
直線で鮮やかに突き抜けたレッドモンレーヴ(右)

◆第68回京王杯スプリングC・G2(5月13日、東京・芝1400メートル、良)

 第68回京王杯スプリングCが13日、東京競馬場で行われ、2番人気のレッドモンレーヴ(横山和)が鮮やかに差し切った。管理する蛯名正調教師は昨年3月の開業以来、9度目の挑戦でJRA重賞初制覇。優先出走権を取った安田記念(6月4日、東京)で初のG1タイトルを狙う。

 レッドモンレーヴが外からの強襲で蛯名正調教師に初のタイトルをもたらした。騎手時代にG1・27勝を含む重賞129勝も積み上げてきたが、調教師に立場を変えてから9度目の挑戦でつかんだ大きな一勝。「騎手時代とは全然、違う。喜びよりも安堵(ど)感の方が大きい」と感慨深げだ。

 同じ轍(てつ)は踏まない。ゲートを潜って後手に回った前走を教訓に、中間にテンションを上げすぎず、ぎりぎりの調整を重ねたことで、今回は遅れることなく出て12番手。抜群の手応えで迎えた直線は、上がり3ハロン32秒6の破壊力で外からまとめてのみ込んだ。横山和は「先輩としてお世話になってきたので恩返しができてうれしい。調教から素晴らしい馬だと思っていたので馬のためにも勝ちたいと思っていた」と納得の表情だった。

 同馬は昨年2月末で引退した藤沢和元調教師が最後に勝利を挙げた馬だ。開業とともに引き継ぎ、同師が過去に8勝を挙げた得意のレースでの重賞初制覇。しっかりバトンを受け取った格好だ。「これだけの馬を預けてもらったので結果を出せてホッとしています」

 今後は優先出走権を取った、安田記念に堂々と向かう。「いい状態で出すのが自分らの仕事」とトレーナー。気を引き締めて、さらなる高みへ上っていく。(松末 守司)

 ◆ レッドモンレーヴ 父ロードカナロア、母ラストグルーヴ(父ディープインパクト)。美浦・蛯名正義厩舎所属の牡4歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算9戦5勝。総獲得賞金は1億1723万円。重賞初勝利。馬主は(株)東京ホースレーシング。

最新記事

さらに表示
ニュース検索
馬トク SNSアカウント
  • X (旧Twitter)
  • facebookページ
  • Instagram
  • LINE公式アカウント
  • Youtubeチャンネル