◆第76回阪神JF・G1(12月8日、京都競馬場・芝1600メートル)
夏から大物の予感がしていたアルマヴェローチェ(牝2歳、栗東・上村洋行厩舎、父ハービンジャー)を、今回も狙っている。デビュー前に函館で取材。当時から「操作性が高いし、乗りやすく、素直な馬です。走ったらしっかりしていますね」と、黒野助手の評価が非常に高かった。
新馬戦は物見をしたり、まだ幼い面を見せながらの逃げ切り。ただ、次の札幌2歳S(2着)では成長を示した。初戦と一転して中団インを追走。3角から馬群を縫って進出すると、他馬が外を選ぶなか、4角で再び内を突き、ぐんぐん脚を伸ばした。最後はマジックサンズに首差かわされたが、一度は先頭に立つなど、見せ場十分。操縦性の高さ、センスを発揮した。
叔父に16年京王杯2歳S1着、同年朝日杯FS2着のモンドキャンノ。祖母の父がサクラバクシンオーと、母系は短距離寄りだ。一方、道悪に強いとも言われるハービンジャー産駒で、実際に札幌での2戦は稍重、重で結果を出した。スピードもパワーも兼ね備えている。G1でも十分に好勝負ができる逸材だと見込んでいる。(水納 愛美)