◆みやこS追い切り(11月1日、栗東トレセン)
国内で行われる4重賞の追い切りが1日、東西トレセンで行われた。第13回みやこS・G3(5日、京都)で無傷の5連勝を狙う3歳馬セラフィックコールは騎乗した主戦のMデムーロが前走からの上積みを確信。重賞初制覇に確かな手応えをつかんだ。
勢いは止まりそうにない。4戦無敗で重賞に初挑戦するセラフィックコールは、Mデムーロを背に栗東・CWコースでオラヴェリタス(4歳2勝クラス)と併せ馬。スタートで約8馬身後方にいたが、コーナーで促されると素早い加速でグングン差を詰めた。勢いがついた直線は馬なりで相手をパス。6ハロン81秒9―11秒7で、内から3/4馬身ほど前に出てゴールした。
引き揚げてきた鞍上は「動きは良かった。状態がいいね」と第一声。続けて「前回はボーッとしていた感じだった。今回はピリッとしている。(併走馬を)かわす時の脚が速かった」と笑みを浮かべた。寺島調教師も「前走は本数が足りないかなと思っていました。今日は相手が調教駆けする馬でしたが、叩いてアップしましたね」とうなずく。
2走前こそ鼻差の辛勝だったが、それ以外は2着に8馬身、4馬身、3馬身半の差をつけるワンサイド。レース運びは粗削りでも、能力の高さで圧倒してきた。「抜け出して遊ぶところがあります。今回は今まで以上に強力な馬が前にいると思うので」。トレーナーは相手強化で、より“本気モード”に入りやすいという見立てだ。「まだ弱点の多い馬ですが、今後の成長も含めて楽しみにしています」。無傷の連勝を伸ばし、ダート路線のスター候補に名乗りを上げる。(吉村 達)