◆第48回エリザベス女王杯・G1(11月12日、京都・芝2200メートル=良)
秋の牝馬の大一番は15頭によって争われ、重賞未勝利ながら単勝1番人気に推されたブレイディヴェーグ(3歳、美浦・宮田敬介厩舎、父ロードカナロア)が直線で鮮やかに差し切って快勝した。勝ち時計は2分12秒6。手綱を執ったクリストフ・ルメール騎手は菊花賞(ドゥレッツァ)、天皇賞・秋(イクイノックス)に続く3戦連続のG1勝利で、宮田調教師は開業4年目のG1初制覇となった。
2着は3/4馬身差で5番人気のルージュエヴァイユ(松山弘平騎手)で、3番人気のハーパー(川田将雅騎手)がさらに首差の3着。前走の府中牝馬Sで重賞初勝利を挙げたディヴィーナ(ミルコ・デムーロ騎手)は7着に終わり、母子2代のライバル対決で注目された5着のジェラルディーナ(ライアン・ムーア騎手)にも先着を許す形となった。
ミルコ・デムーロ騎手(ディヴィーナ=7着)「リズムは良かったけど、やっぱり距離が長いですね。一瞬は来たけど、最後は甘くなってしまいました」
岩田康誠騎手(イズジョーノキセキ=8着)「差はないんですけどね。肝心なところで出遅れてしまいました。それでも脚は使っているし、いいスタートが切れていれば」
木幡初也騎手(シンリョクカ=9着)「スタートが良くて、いいポジションを取るつもりでした。ハーパーの後ろで競馬ができればと思っていましたが、手応えがしぶく、みんなのペースが上がったときは促しながらで、イメージより後ろになりました。時計がかかる馬場の方がマッチしているかもしれません。オークスの時は2400メートルでかみながらだったので、2200メートルでかむのかなと思いましたが、そんなことはなかったです。折り合いは良かったです。タフな競馬の方が、この子の良さは生きるのでは」
浜中俊騎手(ククナ=10着)「一瞬の脚がいいタイプで、それを生かすという指示で乗りました。ずっと伸びていましたが、直線が長いので離されてしまいました。小回りとか、内回りの方が合ってそうです。馬場は苦にしていなかったです」
西村淳也騎手(ビッグリボン=11着)「こういう機会を頂いて感謝しています。この子自体、ああいう馬場は得意ではないので、あまり進んでいかなかったです。でも最後まで一生懸命頑張っていましたし、いつか大きいところで頑張ってくれると思います」
和田竜二騎手(ローゼライト=12着)「いい枠でスタートも良かったです。本当は単騎で行きたかったけど、1頭行きっぷりがいいのがいました。でも、それなりに粘ってくれました」
坂井瑠星騎手(アートハウス=13着)「行く馬を行かせて2、3番手ということでしたが、指示通り乗れず。申し訳ないレースになってしまいました」
岩田望来騎手(ゴールドエクリプス=14着)「いいポジションで競馬できました。4コーナーから直線にかけて失速したのは、距離の影響もあったかと思います。いい経験になったと思いますし、もっと力をつけて来年飛躍してくれたら」
三浦皇成騎手(マリアエレーナ=15着)「すごくいいところで、理想的な競馬ができました。返し馬から前走以上の状態だと感じて、これなら、と思いました。4コーナーの下りに入ってバランスが崩れていって、最後は歩様が乱れて、止めに入りました。大事に至らなければいいです。4コーナーまでは完璧な競馬でした」