【アメリカJCC】レイチェル・キング騎手がチャックネイトで外国人女性騎手初のJRA平地重賞V 15か国での騎乗経験生かした

JRA重賞初Vを飾ったキング(カメラ・荒牧 徹)
JRA重賞初Vを飾ったキング(カメラ・荒牧 徹)
重賞初Vを決めたチャックネイト(左)(右は2着のボッケリーニ)
重賞初Vを決めたチャックネイト(左)(右は2着のボッケリーニ)

◆第65回アメリカJCC・G2(1月21日、中山・芝2200メートル、不良)

 2重賞が21日に行われ、第65回アメリカJCC・G2(中山)は、3番人気のチャックネイトが重賞初制覇。初コンビのレイチェル・キング騎手(33)=英国=は、外国人女性騎手による初のJRA平地重賞Vとなった。

 こん身の右ステッキに応えて差し返した。3番手から進めたチャックネイトは、直線で一度は同じ勝負服のボッケリーニ(2着)にかわされたが、急坂を上がってからグイッともうひと伸び。最後に鼻差前に出て、重賞2戦目でのタイトルをつかんだ。キングは「瞬発力ではついていけなかったが、素晴らしいスタミナを見せてくれて最後まで一生懸命走ってくれた」と興奮。外国人の女性騎手では史上初の平地重賞Vとなり、日本の競馬史に新たな一ページを刻んだ。

 3年ぶりに不良馬場となった決戦で偉業を達成した。キングは「重賞を勝つことができたのは特別なことで、自分のキャリアにとって大きなプラス。それに加え、新しい記録を達成できたのは本当に光栄です」と笑顔を見せた。

 初来日だった昨年8月のワールドオールスタージョッキーズでは第1戦でいきなりJRA初勝利を挙げ、一躍注目を集めた。今年から短期免許を取得し、JRAの女性騎手と違い、減量の恩恵がないなかで5勝を積み重ね、「私は見習い騎手時代から日本を含め、欧州を中心に15か国で騎乗してきた。アウェーでの経験が役立っている」と異国の地で活躍できる理由を明かした。

 好きな日本食は刺身というキングはレース後、寒空の下でファンにサインを書き続けた。「皆さんの応援、サポートのおかげで勝つことができている」と感謝。短期免許期限の3月5日まで、日本のファンを熱く盛り上げる。(西山 智昭)

 ◆レイチェル・キング 1990年7月31日、英国生まれ。33歳。豪州を拠点に活躍しG15勝。昨年のワールドオールスタージョッキーズで初来日し、女性騎手では過去最高の2位。年始から初めてJRAの短期免許を取得して騎乗。JRA通算43戦6勝。

 ◆チャックネイト 父ハーツクライ、母ゴジップガール(父ダイナフォーマー)。美浦・堀宣行厩舎所属のセン6歳。北海道千歳市・社台ファームの生産。通算15戦5勝。総獲得賞金は1億4502万7000円。重賞初勝利。馬主は金子真人ホールディングス(株)。

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