◆第33回アーリントンC・G3(4月13日、阪神競馬場・芝1600メートル、良)
第33回アーリントンCは13日、阪神競馬場の芝1600メートルで行われ、1番人気のディスペランツァが鮮やかな差し切りで重賞初制覇を果たした。鞍上のモレイラは先週の短期免許取得後、重賞で開催3日連続の3連勝となった。
最後の直線。モレイラとディスペランツァは馬群に包まれていた。ようやく、進路が開いたのはラスト1ハロン手前。右ステッキを入れ、左腕で手綱を押すと他馬とは全く違う勢いの末脚が引き出される。最後は余力十分の差し切り。半馬身差の完勝だった。
重賞3連勝と無双状態の“マジックマン”は「250メートル前後でスペースができて、それからの反応と瞬発力は素晴らしかった」と絶賛した。今春からのマイル投入で2戦2勝と高い能力が覚醒。1つ上のファントムシーフとの兄弟重賞制覇も果たし、今後は優先出走権を取ったNHKマイルC(5月5日、東京)に駒を進める。「G1レベルでも楽しみです」とモレイラ。今春はこの男を中心に回っていく。(山本 武志)
◆ディスペランツァ 父ルーラーシップ、母ルパン2(父メダーリアドーロ)。栗東・吉岡辰弥厩舎所属の牡3歳。北海道浦河町・谷川牧場の生産。通算6戦3勝。総獲得賞金は5558万7000円。重賞初勝利。馬主は(有)ターフ・スポート。