今週のNHKマイルC・G1(5月5日、東京・芝1600メートル)で、桜花賞2着のアスコリピチェーノ(牝3歳、美浦・黒岩陽一厩舎、父ダイワメジャー)とコンビを組むことが発表されたクリストフ・ルメール騎手=栗東・フリー=が5月1日、栗東トレセンで調教騎乗を再開。3月30日のドバイ・ターフ・G1で落馬負傷して以来、約1か月ぶりに馬上で感触を確かめた。
この日はエゾダイモン(牡4歳、栗東・武幸四郎厩舎、父ハーツクライ)と、イクスプロージョン(牡6歳、栗東・杉山晴紀厩舎、父オルフェーヴル)の2頭に騎乗。調教を終えたルメール騎手は「はい、大丈夫です。リカバリーはすごく早かったです。ドクターとセラピストのおかげで、早く体の状態が良くなってきました。きょう乗ることができて、うれしかったです。自転車と一緒で、馬に乗ることは(体が)忘れません。私の体の動きは良かったです。安心しました」とホッとしていた。
鎖骨とろっ骨を骨折し、肺にも穴が開いて2週間、UAEに滞在。休業している間、馬に乗りたくて仕方がなかった。「大変な期間でした。落馬してメンタル、(体の)痛みがありました。最近は競馬の事故がたくさんあって、それも(私の)メンタルにとって大変でした。でも、モチベーションがだんだん戻ってきました。競馬に戻りたかったです。リハビリをよく頑張りました。2、3週間リハビリしたら、すぐに筋肉がパンプアップしました」と懸命なトレーニングで、落ちていた筋肉を元に戻した。
4月25日、29日には大阪梅田の阪急百貨店で、期間限定でオープンしている自身のアパレルブランド「CL by C.ルメール」のポップアップストアでサイン会を開催。ファンと触れ合ってエールをもらい、自身の力に変えてきた。「ファンがいっぱい来て応援、『お大事に』のメッセージをもらい、モチベーションが上がってきました」と笑顔。心身ともに万全のコンディションで、5日の東京競馬場での実戦復帰を迎える。