【NHKマイルC】紆余曲折を乗り越えた素質馬が覚醒 初騎乗のモレイラ騎手が称賛「とても良くて、スムーズな動き」

ゴンバデカーブース(右)はモレイラの手綱で登坂(カメラ・荒牧 徹)
ゴンバデカーブース(右)はモレイラの手綱で登坂(カメラ・荒牧 徹)

 ◆第29回NHKマイルC・G1(5月5日、東京競馬場・芝1600メートル)追い切り=5月2日、美浦トレセン

 3歳マイル王決定戦の第29回NHKマイルC・G1(5日、東京)の出走馬が2日、確定した。7か月ぶりの実戦となるゴンバデカーブースは唯一の木曜追いで美浦・坂路の3頭併せ。手綱を執ったモレイラが初コンタクトで好感触を得た。きょう3日に枠順が決まる。

 紆余(うよ)曲折をへた素質馬が目を覚ました。デビュー2連勝でサウジアラビアロイヤルCを制して以来、約7か月ぶりの実戦復帰となるゴンバデカーブースは、美浦・坂路で3頭併せの3番手からスタート。最後はカナテープ(5歳3勝クラス)を相手にびっしりと追って、52秒5―12秒3の一番時計をマークして併入に持ち込んだ。手綱を執ったモレイラは「アクション、フットワークに関してはとても良くて、スムーズな動きは見せてくれた」と、好感触に満足げにうなずいた。

 前走後に予定していたホープフルSは、感冒により出走取消となり、その後は1月の喉の手術や重度の挫石で休養が長引いていた。4月3日に帰厩後は、陣営が状態を見ながら慎重に進めていったが、この日を含めて3週連続で意欲的な追い切りを消化。初コンタクトの名手が「仕上がりはいい方向にいっていると思う。まだ2戦しか使っていないが、ポテンシャルのある馬と感じた」と、背中越しに素材の良さを感じ取れたのは大きい。

 挫石の影響でてい鉄に保護のパッドを入れた状態で帰厩してきたが、そのあたりの不安も解消されてきた様子だ。堀調教師は「爪に負荷がかかっても、かばっていなかったし、走りのバランスも良くて、九分までは仕上がった」と説明して、力の出せる出来にありそうだ。

 モレイラは4月初めに短期免許で来日してから、ステレンボッシュでの桜花賞Vを含む12勝を挙げて、連対率5割と絶好調だ。「先週の土日で5勝を挙げて、とてもうれしい。このまま勝っていけるように頑張りたい」と鞍上。“マジックマン”の腕で大仕事の予感がする。(坂本 達洋)

 ◆Vなら記録更新 NHKマイルCでの最少キャリア優勝は、キャリア3戦だった12年カレンブラックヒル(戦前3勝)、21年シュネルマイスター(同2勝)の2頭。キャリア2戦のゴンバデカーブース(アルセナールも対象)が勝てば更新。また、前走からの間隔が一番長かった優勝馬は14年ミッキーアイルで、前走のアーリントンC制覇からの中70日。ゴンバデカーブースは中210日での出走となる。

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