【日本ダービー】最年少41歳10か月19日勝利の安田翔伍調教師、元調教師の父・隆行氏の騎手時代Vに続く“父子制覇”

馬車の前で記念撮影する(左から)野田順弘氏、横山典、(一人おいて)安田調教師
馬車の前で記念撮影する(左から)野田順弘氏、横山典、(一人おいて)安田調教師

◆第91回日本ダービー・G1(5月26日、東京競馬場・芝2400メートル、良)

 第91回日本ダービー・G1は26日、東京競馬場で行われ、9番人気で皐月賞は競走除外だったダノンデサイルが、無敗2冠を目指したジャスティンミラノなどを破ってV。安田翔伍調教師=栗東=は、グレード制導入後の84年以降で最年少41歳10か月19日でダービー勝利。元調教師の隆行氏(71)が騎手時代に勝ったことに続く“父子制覇”を成し遂げた。

 新たな歴史を刻んだ。安田調教師は池江調教師の42歳4か月17日(11年オルフェーヴル)を更新する41歳10か月19日での勝利で、最年少のダービートレーナーとなった。しかし、今回は皐月賞除外明け。レース後も、すぐに喜びに浸ることはなかった。「ジョッキーと対面して、トラブルがなかったことを聞いて、ようやく喜んでいいのかなと楽になりました」と心境を明かした。

 それだけ苦しかった。実質、1月の京成杯以来となる実戦。「馬の精神面の変化、集中力の維持が難しいかなと思っていました」。まだ柔らかみが足りなかった1週前追い切りを急きょ、横山典に乗ってもらい、当週は坂路でサッと流した。「思っている以上に穏やかになりましたね」。大一番へ工夫を凝らし、何とか力を出せる状態にこぎ着けた。

 まだ8歳の時に父の隆行さんがトウカイテイオーで勝つ姿を現地で見ていた祭典の舞台。「憧れでした」と切り出しつつ、「今回はデサイルと向き合いたかった。今日の15時40分に発走する3歳馬の芝2400メートルのレースという意識で見ました」と口にした。あえて特別な感情を封印し、成し遂げた“父子制覇”。JRA・G1初制覇にもなった若きトレーナーが大きな一歩を踏み出した。(山本 武志)

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