【函館SS】中長距離の名門・友道厩舎の異色の存在が池添とのタッグでスプリント重賞初Vに挑む

スプリント適性十分のジャスティンスカイ
スプリント適性十分のジャスティンスカイ
芝1200メートルで初の重賞勝ちを狙う友道調教師
芝1200メートルで初の重賞勝ちを狙う友道調教師

◆第31回函館スプリントS・G3(6月9日、函館競馬場・芝1200メートル)

 今週から夏競馬の開幕を告げる函館開催がスタートする。9日にはサマースプリントシリーズ第1戦の第31回函館スプリントS・G3が行われる。中長距離路線で活躍してきた栗東・友道厩舎が、ジャスティンスカイで開業23年目でのスプリント重賞初制覇を目指す。

 現役最多の日本ダービー3勝を挙げる名門・友道厩舎。その中で異色の存在と言えるのが、厩舎初のスプリント重賞Vを狙うジャスティンスカイだ。転機となったのが初の6ハロン戦だった鞍馬S。鋭く伸びて抜け出し、厩舎初の芝1200メートルのオープン勝ちとなった。友道調教師は「2走前(六甲S10着)にハナに行ったことが良かった。(適性距離が)だんだん短くなっている」と勝因を分析した。

 21年に函館の芝2000メートルでデビューし、2戦目で初勝利を挙げ、フリージア賞で2連勝を決めたキタサンブラック産駒の牡馬。青葉賞(11着)に挑戦したように当初はクラシック志向だった。距離を詰め22年10月からマイルで3連勝したが、集中力が続かなくなり4連敗。そこでトレーナーは「(短距離への)適性はあると思う。もともとゲートの出は良かった馬だから」と特徴を分析して投入したことが、きっかけとなった。

 先月29日の1週前追い切りでは、栗東・坂路で51秒3―12秒5の好時計を馬なりでマーク。友道師は「実質の最終追い切り。相変わらずいい動きだった」と大きな手応えを感じていた。30日に栗東を出発し、翌31日に函館競馬場に到着し、順調に調整を続けている。

 函館スプリントSで最多4勝を挙げる池添(※)とのコンビで目指す初タイトル。指揮官は「洋芝に対応するパワーもあると思う。条件は違うけど新馬は函館だったし、問題ない」と期待を込めた。1日の鳴尾記念でヨーホーレイクを完全復活に導いた手腕で、夏競馬の好スタートを決める。(山下 優)

 ※池添の4勝は04、05年シーイズトウショウ、11年カレンチャン、18年セイウンコウセイでV。2位は横山典、武豊、藤岡佑の2勝。

 ◆友道厩舎のスプリント戦 G1・19勝を含む重賞66勝。昨年の有馬記念をドウデュースでV、今年も皐月賞をジャスティンミラノで勝つなど、主に中長距離で活躍馬を送り出してきた。一方、1400メートル以下ではダートを含めて、まだ重賞タイトルがない。02年の開業からJRA729勝を積み重ねてきたが、芝1200メートルは17勝。同条件での重賞参戦は3回だけで、最高着順は17年函館2歳Sのデルマキセキの4着。

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