16頭のGⅠ馬の父・キングカメハメハが殿堂入り!史上初の変則2冠とともに評価された種牡馬としてのすごさ

04年に日本ダービーを制したキングカメハメハ(右)
04年に日本ダービーを制したキングカメハメハ(右)

 JRAは4日、24年度の顕彰馬に20年に無敗3冠を達成したコントレイル(牡7歳)と、04年に“変則2冠”を成し遂げ、種牡馬としても数々のG1馬を出したキングカメハメハの2頭を選定したと発表した。投票者176人中、コントレイルは152票(得票率86・4%)、キングカメハメハは143票(同81・3%)で基準をクリア。今回の選定で顕彰馬は37頭となった。

 対象になって19年目での選出となったキングカメハメハは競走成績だけでなく、種牡馬としても大成した名馬だった。

 03年にデビューし2歳時は2戦2勝。3歳初戦の京成杯は3着と敗れたが、毎日杯で重賞初制覇を果たすと、NHKマイルCを圧勝。続く日本ダービーでも1番人気の支持に応えて、史上初の変則2冠を達成した。管理した松田国英元調教師は、騎乗した4騎手が「ダービー勝利に向けて十分配慮した騎乗をしてくれました。今振り返っても、一流の騎乗だったと感じています」と振り返った。

 その秋に右前浅屈腱炎で現役を引退、種牡馬入りすると、活躍馬が続々。種牡馬2年目の09年に阪神JFをアパパネが勝ち、ローズキングダムが朝日杯FSをV。牡牝の2歳チャンピオンを送り出し、10年、11年はJRA総合リーディングサイアーに輝いた。

 なかでも最高傑作は国内外でG1・6勝のロードカナロアで、最強牝馬アーモンドアイの父でもある。これで親子3代での選出となった。種牡馬として16頭のJRA&海外G1勝ち馬を出し、計29勝(芝24勝、ダート5勝)。産駒のJRA2222勝(4日現在)は、ディープインパクト、サンデーサイレンスに次ぐ数字で、大きな成果を残している。白毛のアイドルでG1・3勝のソダシや、3冠牝馬デアリングタクトの母の父であることも有名だ。

 04年10月に競走馬登録を抹消した同馬が顕彰馬に選出されるには、来年がタイムリミットだった。オーナーの金子真人氏は「競走生活は短いものではありましたが、種牡馬として活躍の場を得られたことで夢は続きました。その血は絶えることなく、今もその夢をつないでくれていることが、この受賞でより感慨深いものになりました」と、喜びもひとしおだった。

 ◆キングカメハメハ 父キングマンボ、母マンファス(父ラストタイクーン)。01年3月20日生まれ。北海道早来町・ノーザンファームの生産。現役時代は栗東・松田国厩舎に所属。04年秋に引退し、種牡馬入り。産駒のJRA重賞は141勝(4日現在)。19年8月9日にこの世を去った。現役時の総獲得賞金は4億2973万3000円。JRA賞は04年最優秀3歳牡馬。馬主は金子真人氏。

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