【函館スプリントS】生粋の短距離血統サトノレーヴが重賞初V 5歳馬でもキャリア8戦で伸びしろ十分

サトノレーヴがゴール前で抜け出し完勝(右は2着ウイングレイテスト、カメラ・高橋 由二)
サトノレーヴがゴール前で抜け出し完勝(右は2着ウイングレイテスト、カメラ・高橋 由二)
プレゼンターを務めた佐々木蔵之介(左)と浜中
プレゼンターを務めた佐々木蔵之介(左)と浜中

◆第31回函館スプリントS・G3(6月9日、函館・芝1200メートル、良)

 24年サマーシリーズ開幕戦の第31回函館スプリントS・G3は、サトノレーヴが内から鋭く抜け出して重賞初制覇を果たした。

 傘の花が咲く函館競馬場の雨を切り裂くように、力強い脚いろでゴール板を駆け抜けた。サトノレーヴはゴール前で内から突き抜け、2着のウイングレイテストに1馬身1/4差をつける完勝で重賞初制覇。3戦ぶりにコンビを組んだ浜中は「枠順の並びも良かったですし、想定通りの競馬ができました。少しでもスペースがあれば反応できる手応えで、その通りに強い内容でした」とたたえた。

 スタートを決めて道中はインの好位から。抜群の手応えで直線を迎えると、カイザーメランジェとアサカラキングの間に飛び込み、あとはゴールに向かって一直線だった。鞍上は「騎乗する際に安心できる馬で、そういった競馬センスが一番の強み」とレースぶりを評価。重賞初挑戦だった2走前の阪急杯では4着に敗れたが、4連勝中の1200メートルで結果を出した。

 5歳だが、まだキャリアは8戦だけで伸びしろは十分。今後のプランはこれから決められるが、里見治オーナーは「(堀)先生が言うにはトモ(後肢)が完全じゃないと言っていました。これからが楽しみですね。G1を狙っていきたい」と笑顔で抱負を語った。

 父は短距離王のロードカナロアで、半兄は13年スプリンターズS、15年の高松宮記念で2着のハクサンムーン。この路線の申し子のような血統馬が、混戦のスプリント界制圧へ大きな一歩を踏み出した。(浅子 祐貴)

 ◆サトノレーヴ 父ロードカナロア、母チリエージェ(父サクラバクシンオー)。美浦・堀宣行厩舎所属の牡5歳。北海道日高町・白井牧場の生産。通算8戦6勝。総獲得賞金は1億2690万8000円。重賞初勝利。馬主は里見治氏。

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