競走馬の国内最大のセリ、セレクトセール2024の1歳セッションが8日、北海道苫小牧市のノーザンホースパークで行われた。233頭が上場され、初日の最高額はキタサンブラック産駒の牡馬「デルフィニア2の2023」で、1歳の歴代最高となる5億9000万円だった。
参加初年度の21年から高額馬の購入を続けて盛り上げてきた藤田晋オーナーから「大きい競り負けで引きずっている」とため息が漏れた。初日の目玉となったキタサンブラック産駒の牡馬「デルフィニア2の2023」は1歳馬では史上最高額で、国内セリ史上2位の5億9000万円。落札したロデオジャパンと最後までし烈な激戦を繰り広げたのが、藤田オーナーだった。「一番本命で地の果てまで行こうと思っていたんですけど、地の果てに行ってしまいましたね…」と苦笑いした。
だが、5頭すべて牡馬で計8億5000万円のラインアップは超強力。白毛のG1・3勝馬のソダシを近親に持つ白毛のモーリス産駒の牡馬「マーブルケーキの2023」を1億9000万円で落札。藤田氏は「活躍してぬいぐるみになってくれれば」と笑顔を見せた。
3億4000万円の「イーヴンソーの2023」は20年の愛オークス馬を母に持つ牡馬。「もちろん血統もすごいですが、馬体もすごい」と力を込める。また、今年のファルコンSを制したダノンマッキンリーの半弟「ホームカミングクイーンの2023」を1億6000万円で落札。「ダノンマッキンリーのセリで競り負け、ファルコンSでは(所有馬の)ソンシが負けましたからね。根に持っていたんですよ」と冗談交じりで喜びを口にした。(角田 晨)