【関屋記念】トゥードジボンが重賞初制覇で夏マイル王“王手” 松山弘平騎手はサマージョッキーズシリーズ独走

トゥードジボンは逃げ切って重賞初勝利(カメラ・荒牧 徹)
トゥードジボンは逃げ切って重賞初勝利(カメラ・荒牧 徹)
松山(右)を祝福するプレゼンターの齊藤京子
松山(右)を祝福するプレゼンターの齊藤京子

◆第59回関屋記念・G3(8月11日、新潟・芝1600メートル、良)

 G3・2競走が11日に行われ、サマーマイルシリーズ第3戦の第59回関屋記念(新潟)はトゥードジボンが逃げ切って重賞初制覇。米子Sに続く対象レース連勝で、夏のマイル王の座へ大きく前進した。

 影も踏ませぬ逃走劇で、夏のマイル王へ大きく前進した。トゥードジボンはスタートを決めると、四位調教師の「(松山)弘平ちゃんには、よっぽど行く馬がいなければ行ってくれと言っていた」というオーダー通りにスムーズにハナへ。そのまま前半47秒7のスローペースに落とし込んだ。

 圧巻だったのは内回りとの合流地点になる直線残り400メートル付近から。ゴーサインを送ると一気に加速し、後続を突き放した。ラスト3ハロンは33秒3で、ラップは11秒2―10秒9―11秒2。逃げた馬にこの脚を使われては、後ろの馬に出番はない。今週末は騎乗停止期間で騎乗できないが、サマージョッキーズシリーズで34ポイントとし2位以下を引き離した松山は「非常に強い勝ち方でした」と声を弾ませた。

 21年ロータスランド、22年ウインカーネリアンに続く米子Sからの連勝。サマーマイルシリーズは18ポイントで首位に立ち、2頭に続く制覇へ“王手”をかけた。最終戦の京成杯オータムH・G3(9月8日、中山)への出走に、四位師は「この暑さだからね。馬はよく頑張ってくれたよ。いったん厩舎に戻って、状態とメンタルを見ていきたい」と馬優先で今後を決める。

 2歳時に朝日杯FS(9着)に出るなど素質を高く評価してきたイスラボニータ産駒が5歳でつかんだ初タイトル。指揮官は「もともといいものを持っている馬。去年の秋くらいから上に逃げている走りだったのが、前に進めるようになった」と成長に目を細める。前走からコンビを組む鞍上も「いいスピードを持っている」と高く評価。目覚めたスピードスターの連勝街道は始まったばかりだ。(角田 晨)

 ◆トゥードジボン 父イスラボニータ、母コッパ(父イエスバイジミニー)。栗東・四位洋文厩舎所属の牡5歳。北海道千歳市・社台ファームの生産。通算18戦6勝。総獲得賞金は1億3976万円。重賞初勝利。馬主は青山洋一氏。

 ◆サマーマイルシリーズの行方 トゥードジボンが18ポイントで首位に立った。京成杯オータムHを残して上位3頭までに優勝の可能性が残っているが、2位で10ポイントのアルナシームは夏は休養に充て富士S(10月19日、東京)に向かうことを陣営が発表済みで実質2頭の争い。9ポイントで3位のディオが最終戦で1着なら19ポイントとなる。その場合、トゥードジボンが回避なら単独Vで、出走して6着以下なら2頭が同点優勝となる。

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