◆第56回不来方賞・Jpn2(9月3日、盛岡競馬場・ダート2000メートル、稍重)
今年からJpn2に昇格した一戦に3歳馬に12頭(JRA4、岩手6、他地区2)が出走し、2番人気のサンライズジパング(牡、栗東・音無秀孝厩舎、父キズナ)が直線で力強く伸びて重賞初勝利。ジャパンダートクラシック(10月2日、大井)への優先出走権を獲得した。同馬は昨年のフォーエバーヤングが勝ったJBC2歳優駿・Jpn3で2着と健闘。その後、ホープフルSで3着になり、今年は若駒Sを制し、皐月賞(9着)、日本ダービー(12着)と芝のクラシックで戦っていたが、約9か月ぶりのダート戦で結果を出した。勝ちタイムは2分3秒2。
なお、自身初の札幌、北海道リーディングなどこの夏、存在感を示し続けてきた武豊騎手は、ブリーダーズゴールドC・Jpn3(オーサムリザルト)に続く今年、地方での交流重賞6勝目。同騎手は2013年の日本ダービーを父キズナで制しているが、産駒での重賞勝ちは、これが初めてとなる。
2着は1番人気のカシマエスパーダ(田辺裕信騎手)、3着は4番人気のサトノフェニックス(和田竜二騎手)。馬券圏内をJRA勢が占めた。デビュー8連勝で注目を集めていた地元岩手のフジユージーン(3番人気)は4着だった。
武豊騎手(サンライズジパング=1着)「非常にいいレースができたので、うれしいですね。コンディションはすごく良かったと思います。難しく、クセのある馬で、そのへんが気になっていたのですが、ダートでも芝でも力を出せば、しっかり走れる馬なのでダートは全く問題ないと思っていました。もっと苦しいパターンも想定したのですけど、思っていたよりも馬がポジションを取ってくれたので、もっとついていけないパターンも覚悟していたのですが、いいポジションで流れに乗れたと思います。最後の直線は必ずいい脚を使ってくれる馬なので、直線を向いたときは何とかなると思いました。まだ未完成な部分が多くて素質で今は走っている段階なので、まだまだ強くなれる素質を持った馬ですね。盛岡で久しぶりに勝てて(20年クラスターCをマテラスカイで制して以来)僕自身もうれしいですし、一昨日までなんて読むレースか分からなかった(不来方賞=こずかたしょう)のですけど、勝てて良かったです」