第5回ゴールドジュニア・S3は10日、2歳馬12頭が大井競馬場の1400メートルを争い、単勝8番人気の伏兵ランベリー(矢野貴)が、オーシンレーベンとの競り合いを半馬身差で制して重賞初制覇。単勝1・7倍の1番人気に推されたラブミーメアリーは6着に終わった。1、2着馬にはハイセイコー記念・S1(11月6日・大井)への優先出走権が与えられた。
今年、大井初の2歳重賞を制したのは422キロの牝馬、ランベリー。道中は前が壁になり、前に出られぬ苦しい展開。だが、直線。馬群をすり抜けて迫るオーシンレーベン、シビックドリームを競り落とした。
8番人気。デビューから手綱を執ってきた矢野貴は才能に気づいていた。7着だった新馬戦を「苦い思いをしたし、責任を感じた。小さいけど根性がある。爆発力では負けない」とこん身の追いで勝利をつかんだ。
赤嶺本調教師にとって、17年サンタアニタT(ゴーディー)以来の重賞V。ゴーディーも、母のアクティフも同じ武仲勝オーナーの所有馬。厩舎ゆかりの馬の走りに「久々に机を叩いて応援した」。今後は出走権をとったハイセイコー記念を含め、東京2歳優駿牝馬・S1(12月31日、大井)を年内最大の目標に調整される。
◆ランベリー 父モーニン、母アクティフ(父ファスリエフ)。大井・赤嶺本浩厩舎所属の牝2歳。北海道新ひだか町・平野牧場の生産。通算5戦2勝。総獲得賞金は1932万円。重賞初制覇。馬主は武仲勝氏。