◆カンナS・2歳オープン(9月21日、中山競馬場・芝1200メートル、良)
東西で21日、2歳オープン競走が行われ、ともに圧倒的1番人気に支持された怪物候補が、デビュー2連勝を決めた。中山のカンナS(芝1200メートル)を逃げ切ったエコロジークは2歳レコードを0秒3更新。
規格外のスピードで圧倒した。カンナSのエコロジークはスタートこそひと息だったが、そこから二の脚の速さで楽にハナへ。直線も後続を寄せつけず、20年8月16日に小倉でフリードが記録した2歳JRAレコードを0秒3更新する1分7秒2で一気の逃げ切りを決めた。01年にサーガノヴェルが記録した2歳コースレコードも0秒6更新した。
前半600メートル通過32秒6のハイペースで飛ばしたが、折り合いはついており、2馬身半差の完勝劇。ルメールは「コントロールできていて、自分のペースで走れました。能力がありますね、レコードなので」と、能力の高さに感服した様子だった。
文句なしのデビュー2連勝に、森秀調教師は「1歩目は遅いけど、そこからの加速がすごい」とうなり、今後はブリーダーズCジュベナイルターフスプリント・米G1(11月1日、デルマー競馬場・芝1000メートル)を視野に入れる。伝え聞いた鞍上が「彼はアメリカの馬だから“バックホーム”ね。十分なスピードがあり、いけると思う」と声を弾ませるほどで、夢の膨らむ勝利だった。(坂本 達洋)
◇史上単独10位 クリストフ・ルメール騎手(45)=栗東・フリー=は、21日の中山9Rで騎乗したエコロジークが1着となり、JRA通算1919勝に到達。藤田伸二元騎手を抜いて、JRA通算勝利数が史上単独10位となった。02年12月7日の初騎乗から8761戦目。
ルメール騎手「勝利のリズムが早く、藤田伸二元騎手の記録を超えられたことをうれしく思います。次は2000勝を目指して頑張ります」