◆第72回府中牝馬S・G2(10月14日、東京競馬場・芝1800メートル、良)=1着馬にエリザベス女王杯(11月10日、京都)の優先出走権
実力十分の牝馬が集結した府中決戦に15頭が出走し、川田将雅騎手と初コンビを組んだ1番人気のマスクトディーヴァ(4歳、栗東・辻野泰之厩舎、父ルーラーシップ)は最後の直線で内から馬群を割って末脚を伸ばし、抜け出したが、外から2頭に差されて3着だった。今春のヴィクトリアマイル(3着)以来、5か月ぶりの実戦だったが、重賞3勝目を飾ることはできなかった。
1着は2番人気のブレイディヴェーグ(クリストフ・ルメール騎手)で、豪快に末脚を伸ばして差し切った。勝ちタイムは1分44秒7。2着は10番人気のシンティレーション(戸崎圭太騎手)が続いた。
川田将雅騎手(マスクトディーヴァ=3着)「厩舎の言っている通り、返し馬からもっと良くなりそうな雰囲気でした。レースでも頑張ってくれているし、これが本番につながってくれればと思います」
辻野調教師(マスクトディーヴァ=3着)「最終追いでようやくこの馬らしい走りで動けるようになっていましたが、それでも春や昨年秋に比べるとまだ彼女らしさは出ていませんでした。休み明けで、どこまで走れるのかなと思っていましたが、それなりの競馬をしてくれました。上積みは見込めますが、休み明けを走ったのでそれなりに疲れも出そうですし、しっかり馬の様子を見ながらエリザベス女王杯を目標にしていきます」
横山和生騎手(ルージュリナージュ=5着)「ゲートは出ているが、枠が枠(15頭立ての大外枠)ですからね。もう少し真ん中がほしかった。折り合いはフワッとしているくらいで、3、4コーナーからリズム重視でいきました。この馬の脚は使っているけど、位置取りが悪かったし、キレ負けもしました。馬は頑張ってくれています」
横山琉人騎手(フィールシンパシー=6着)「休み明けで、いい意味でボケッとしていて、ゲートでも落ち着いていました。ゲートが出なくて後ろからでしたが、ペースを考えれば良かったと思います。強いメンバー相手によく頑張ってくれているし、次が楽しみです」
津村明秀騎手(アスコルティアーモ=7着)「ゲートが出なかったけど、初めてこんな(後ろからの)競馬で、最後までしっかり脚を使ってくれました。レースの幅が広がったし、収穫はありました」
岩田康誠騎手(モリアーナ=8着)「どうしても注文が着く。スタートしてから2コーナーすぎまで、ハミにぶらさがっている感じだった。もう少しリラックスして走れていれば…。距離も短い方がいいかもしれない」
岩田望来騎手(コンクシェル=9着)「気持ち良く行きすぎましたが、それがこの馬のスタイルでもありますから。メンバーもそろっていたし、一回使って状態のアップも見込めます。次はペースを考えて臨みたいです」