伊藤正徳元調教師71歳で死去 99年エアジハードで安田記念&マイルCS制覇 騎手でも父子2代のダービージョッキー

99年の安田記念でG1を初制覇したエアジハード(馬上は蛯名)を管理した伊藤正徳元調教師(左から2人目)
99年の安田記念でG1を初制覇したエアジハード(馬上は蛯名)を管理した伊藤正徳元調教師(左から2人目)

 1999年の安田記念、マイルCSで春秋マイルG1制覇を達成したエアジハードを管理した伊藤正徳元調教師が20日に病気のため亡くなったことが21日、分かった。日本調教師会関東本部がJRAを通じて発表した。71歳だった。葬儀は親族のみで執り行う。関係者によると、今年に入って体調を崩し、入退院を繰り返していたという。

 父の伊藤正四郎元調教師が騎手だった影響で、1968年に名門・尾形藤吉厩舎から騎手デビュー。柴田政人、岡部幸雄、福永洋一といった華々しい同期のなか一番乗りで77年の日本ダービー(ラッキールーラ)を制覇。父は36年にトクマサで勝っており、父子2代のダービージョッキーとして話題になった。

 87年に調教師免許を取得して88年開業。96年の有馬記念では最低14番人気のマイネルブリッジが3着に入り、周囲を驚かせた。99年の安田記念ではエアジハードが断然の1番人気だったグラスワンダーとの激闘を鼻差制し、人馬ともにG1初制覇。師匠として後藤浩輝さん(故人)をトップ騎手に導き、ローエングリン、エアシェイディで師弟での重賞制覇も飾った。

 昨年2月に定年引退した際、厩舎を引き継いだ深山雅史調教師に「調教師は経営者であるが、職人でもある。馬をしっかり見ることを忘れないように」という言葉を残した。騎手時代は通算282勝。調教師としてはG1・2勝を含む重賞22勝、通算518勝を挙げた。

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