【小倉2歳S】ミカッテヨンデイイを送り出す堀内岳志調教師、生え抜き馬の重賞初参戦を信頼する今村聖奈騎手に託す

デビュー戦から聖奈とコンビ継続のミカッテヨンデイイ
デビュー戦から聖奈とコンビ継続のミカッテヨンデイイ

◆第42回小倉2歳S・G3(9月4日、小倉・芝1200メートル)

 「今週のキーマン」は、小倉2歳S・G3(9月4日、小倉)にミカッテヨンデイイを送り出す堀内岳志調教師(48)=美浦=。デビューからルーキーの今村聖奈騎手を起用してきた理由などを、志賀浩子記者が直撃した。

未勝利でOP勝ち ―ミカッテヨンデイイはデビュー3戦目のフェニックス賞で初勝利。デビューから2戦で3着に負けていたのが、信じられない快勝劇でした。

 「期待を込めてのオープン参戦でしたが、想像を上回る走りでしたね」

 ―レース後に「自信を持って乗りました」と今村騎手は振り返っていましたが、初戦から継続騎乗になります。

 「スピードがある馬なので、小倉の1200メートルなら、4キロ減を生かして逃げ切れるなと考えました。今村騎手をデビューの時から見ていて、新人らしからぬ、うまい子がいるなと思っていましたしね」

 ―デビューから一貫して小倉で起用されています。

 「今年は小倉開催の3回と4回の間隔が2週間と短いので、小倉に一度入厩したら関東馬もそのまま滞在できました。それに、厩舎にエアコンがついたのも大きかったです。それと、西高東低と言われ、小倉では関東馬が一方的にやられています。『うまくやれば、関東馬もやれる』ことを見せたい気持ちもありました。勝って小倉2歳Sへと考えていたので、本当に馬が頑張ってくれました」

生え抜き馬初参戦 ―生え抜きの管理馬で厩舎初の重賞参戦です。

 「開業してすぐにアドマイヤアルバで阪神大賞典に挑戦できたのは光栄でしたが、転厩してきた馬でした。今回は新馬から厩舎に入ってきた馬。厩舎のモチベーションも上がっています」

 ―調教師に転身する前は、二ノ宮厩舎のスタッフとして凱旋門賞にも挑戦しています。

 「長く所属していた二ノ宮敬宇厩舎では、ナカヤマフェスタの持ち乗り助手として2度の凱旋門賞も経験しましたし、勉強になることばかりでした」

 ―調教師は3度目の試験で合格。開業から心掛けていることを教えて下さい。

 「最終的に、馬は気持ちで走ると考えています。そのためには、厩舎の考えを統一して、進めていくことだと思っています」

 ―さて、小倉2歳Sが今週末に迫りました。

 「これまで通り、今週はサラッとやる予定です。滞在の効果で落ち着いているし、使いながらフットワークが良くなっています。セールスポイントの末脚を生かす競馬をできればと思っています」

 〈馬名は「金八先生」由来〉

 珍名ちゃんというには、あまりに可愛らしい名前のミカッテヨンデイイ。JRAのホームページには、馬名の意味に「ミカって呼んでいい」としか書いていないのよね…。実はこれ、熱血教師が主人公の「ドラマ・金八先生」のセリフなんだそうです。

 最終シーズンとなった第8作目に登場した美少女転校生、森月美香。金八先生に呼び捨てにされるのを嫌がっていた彼女が、のちに言うセリフがこれ、「美香って呼んでいい」なんですよ~。

 名付けたのは、もちろんオーナーのニューマレコード。ちなみに、ナムアミダブツの馬主さんでもあります。由来を知ると、金八世代としては、さらに応援したくなりますね。小倉2歳Sでは、大きな声で「ミカ~」って応援してイイですよね。(志賀 浩子)

 ◆堀内 岳志(ほりうち・たけし)1973年10月5日、大阪府生まれ。48歳。03年10月から二ノ宮敬宇厩舎の厩務員を経て10年3月に調教助手に。二ノ宮厩舎の解散に伴い、18年3月から小桧山厩舎(調教助手)へ異動。調教師試験は3度目の挑戦で20年に合格した。開業は22年3月。初勝利は7月10日の函館10R。JRA通算成績は2勝。

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