秋競馬の開幕週は中山、中京で計8鞍。外厩は昨年の上位勢が席捲した。鮮やかに勝ち上がったダノンゴーイチの山元TCが3勝。ディープインパクト最終世代のオープンファイアのノーザンファームしがらきが2勝を挙げるなど、好調が続いている。
【9月11日・中京5R、2歳新馬、芝2000メートル、良馬場=7頭立て】
◆オープンファイア(牡、栗東・斉藤崇史厩舎、父ディープインパクト、母ゴーマギーゴー、母の父ゴーストザッパー)512キロ、馬主=長谷川祐司、生産牧場=ノーザンファーム
【血統】2019年7月にこの世を去ったディープインパクトの産駒は現2歳がラストクロップ。JRAでの同世代初戦だった。ゴーストザッパー産駒の母ゴーマギーゴーは米G2・ガルフストリームパークオークスの勝ち馬。2021年のセレクトセールで3億円で落札された。
【レースVTR】ゲートを伸び上がるような体勢で出て、2、3馬身の出遅れ。場内がざわめく中、スローペースの後方2番手で運んだ。4番手に上がって直線を向いたが、前との差が詰まらない。坂を上がってようやくエンジンに火がつき、ゴール寸前でピースオブザライフを外から首差かわし、スタンドからは大歓声がわき上がった。上がり33秒4の豪脚。勝ち時計は2分5秒8。
【コメント】クリストフ・ルメール騎手「子どもっぽいですね。ずっと遊んでいました。スタートも、道中も、直線も。(真剣に走ったのは最後の)150メートルだけ。いい瞬発力があります。今日は反応に時間がかかりましたが、2戦目は絶対速い反応ができる。すごく楽しみ。距離も大丈夫だし、さすがディープ産駒です」
【将来性】★★★★ ※斉藤崇調教師は「まずは勝てて良かったです。ゲートが悪くて、道中も全くハミを取らなかったようで、直線でようやくスイッチが入った感じ。まだ幼いし、体も立派すぎる。これから良くなっていく先のある馬。状態を見ながらゆっくりやっていきたいです」と振り返った。今後は放牧に出される見込みで、次走は未定。
【先週の新馬勝ち上がり外厩(放牧牧場)一覧】
マーブルマカロン ◇10日中山4Rダ1200(山元TC)
ロッククリーク ◇10日中山5R芝2000(ノーザンファーム天栄)
ティニア ◇10日中京3R芝1400(大山ヒルズ)
スマートジェイナ ◇10日中京5R芝1600(ノーザンファームしがらき)
タルマエロマエ ◇11日中山3Rダ1800(山元TC)
ダノンゴーイチ ◇11日中山5R芝1600(山元TC)
テーオーリカード ◇11日中京4Rダ1800(グリーンウッド)
オープンファイア ◇11日中京5R芝2000(ノーザンファームしがらき)
【2021年の外厩別2歳新馬戦勝ち上がり=かっこ内は連対率】
1 ノーザンファームしがらき 37勝(31・2%)
2 ノーザンファーム天栄 36勝(32・1%)
3 山元トレーニングセンター 20勝(19・5%)
4 チャンピオンヒルズ 17勝(19・2%)
5 吉澤ステーブルWEST 14勝(21・4%)
6 大山ヒルズ 12勝(26・3%)
7 吉澤ステーブルEAST 11勝(25・4%)
8 グリーンウッド・トレーニング 9勝(17・2%)
9 宇治田原優駿ステーブル 8勝(13・1%)
10 阿見トレーニングセンター 6勝(10・2%)
※競馬サイト「馬トク」からのデータ