【マイルCS】ソダシ3着アイドルホースの底力「最後はよく頑張ってくれています」

4コーナーの勝負どころでさらに加速するソダシ
4コーナーの勝負どころでさらに加速するソダシ

◆第39回マイルチャンピオンシップ・G1(11月20日、阪神競馬場・芝1600メートル、良)

 最強マイラーを決定する第39回マイルCS・G1は20日、阪神競馬場で行われ、2番人気の“白毛のアイドル”ソダシ(吉田隼)は、好位4番手からの正攻法で3着を死守して実力を証明。セリフォスとともに、来年のマイル路線での活躍を予感させた。

 十数頭が横一列に広がって、瞬時にスペースを探そうと、激しい追い比べを演じた直線。大声援に応え、馬場の中央から白い馬体が懸命に伸びる。ソダシだ。外寄りを一気に伸びたセリフォス、狭いスペースを抜け出したダノンザキッドには及ばなかったが、3着争いは9着ピースオブエイトまで0秒2差。そんな大接戦を制した。

 「状態はとてもよかったです。最後はよく頑張ってくれています」。吉田隼は激闘を落ち着いて振り返った。好スタートを決めて、道中は4番手をキープ。ジョッキーたちが「G1としては遅かった」と口をそろえた緩やかなペースにも対応。「リズム良く運べました」と力を出し切ったことを確認した。

 ダートのフェブラリーS(3着)で始まった2022年のシーズン。ヴィクトリアマイルでは鮮やかな復活V。中距離の札幌記念、府中牝馬Sでは惜敗したが、もっとも似合うG1・2勝の阪神・芝マイルなら、牡馬の一線級が相手でも互角に戦えることを証明した。

 「マイルより短い距離なら、頑張ってくれますね」と吉田隼。1番人気こそシュネルマイスターに譲ったが、ズラリとそろった短距離の猛者を相手に2番人気と、改めて存在感を示した。この日、阪神競馬場には前売券のみの入場制限のなか、2万725人が訪れた。来シーズンも、この馬の動向にファンは心を揺さぶられることになる。(吉田 哲也)

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