浦河、荻伏地区の軽種馬生産振興会の青年部が、共同主催の形で8日、令和4年度当歳馬品評会を開催した。飼養管理の技術向上と、会員相互の親睦を深めることを目的とした事業で、今回で12回目を迎えた。新型コロナウイルスが猛威をふるっていた一昨年は開催が危ぶまれたが、規模を縮小し、感染対策を徹底して行われ、ここまで途切れることなく、品評会は続いている。
品評会には、浦河と荻伏から5頭ずつ、JRA日高育成牧場が1頭の全11頭が出陳された。午前8時30分に大北牧場第一分場に集合し、出陳した馬の配合の決め手や、飼育管理などを牧場側が説明。そして、当歳馬の馬体のみならず、手入れ、駐立や引き馬などの展示などを、青年部員やJRA職員、メディアなどが牧場を巡回する形で審査し、ポイント制で最優秀賞などを決定した。
最優秀賞は、川越ファーム生産のハンナリト2022(牡、父デクラレーションオブウォー)が受賞。優秀賞1席に宮内牧場生産のタキオンレディー2022(牡、父ナダル)、優秀賞2席にはオカモトファーム生産のギャラクシーハニー2022(牡、父ルーラーシップ)が選出された。そして、17年から表彰対象に加わったベストターンドアウト賞には、杵臼牧場生産のフラワーファースト2022(牡、父マクフィ)が選ばれた。
過去に品評会で展示された馬には、昨年のファンタジーSを制し、今年は桜花賞で2着に健闘したウォーターナビレラ(19年に出陳)がいる。また、20年に優秀賞を受賞したミルトクレイモー(牡2歳、栗東・中村直)とシルバーティムール(牡2歳、美浦・久保田)は、すでに勝ち上がっている。ミルトクレイモーは、この年のベストターンドアウト賞も同時受賞していた。昨年の出陳馬も、今年のセールで高い評価を受けた馬が多い。他の牧場の飼養管理などを意見交換することにより、地区としてレベルアップを図る上でも大変意義深い。毎年、参加させて頂き、当歳馬を見る機会は自分たちメディアにとっても勉強になる。今回は他に、ウインブライト(牝)、サートゥルナーリア(牝)、フィエールマン(牡)などが出陳され、新種牡馬の産駒は特徴なども話を伺うと、僕らも成長が楽しみになる。